202506/17掲載

アカガイ、サトウガイ、サルボウガイの比較

アカガイのようなものは、3種である


食用リュウキュウサルボウ属3種の比較。
愛知県一色はいまだに浅瀬が健全な状態で保たれている。東京湾も昔はこうだったのだろうという、そんな生き物が現に存在している。
江戸前、東京湾には古くは干潟にサルボウガイがいて、少し沖にアカガイがいた。東京湾でも外湾にはサトウガイがいたのである。今、この3種は生息しているものの、ほぼ水揚げがない。
余談になるが、サルボウガイとサトウガイの模式標本産地(学名がついたとき基準とした標本)は東京湾、アカガイはなぜか北海道となっている。
対するに一色には今回のリュウキュウサルボウ属(アカガイ属)3種が漁業の対象として成り立つほど生息している。

3種の比較。値段。
このサルボウガイ、サトウガイ、アカガイの値段は、サルボウガイがいちばん安く、サトウガイが真ん中あたり、アカガイがいちばん高い。
特に国産のアカガイは非常に高価で、市場で見かけるのは中国産ばかりとなっている。

3種の比較。足の色。
サルボウガイは黄色みの中に赤みが差す。
サトウガイは黄色みは弱いが赤みもそんなに強くない。
アカガイは赤みが強い。

3種の比較。味。
3種とも非常においしい。
サルボウガイ、サトウガイは味が似かよっている。
サトウガイの方が大きくなるので高いだけかも知れない。
アカガイも味では上の2種とあまり変わらない。問題はアカガイならではの香りである。
この香りだけで財布の紐が緩むと言ってもいいだろう。

項明水産、鈴木項太さんに感謝致します。
項明水産
https://komeisuisan.com/

このコラムに関係する種

サトウガイのサムネイル写真
サトウガイ英名/Bloody clam海水生。水深10〜50mのやや外洋の砂地。千葉県九十九里、山陰から九州。・・・・
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アカガイのサムネイル写真
アカガイBroughton'sribbed ark, Bloody clam海水生。水深5-50mの砂泥地。北海道南部から九州。沿海州〜東シナ海。内湾の砂泥地。・・・・
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サルボウガイのサムネイル写真
サルボウガイHalf-crenated ark, Bloody clam海水生。干潟、潮間帯上部から水深20mの砂泥地。アカガイと比べると干潮時に干上がるようなところにもいる。房総半島〜九州・・・・
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