サラガイの湯引き造りは酒の肴そのもの

サラガイはもっとも嫌みのない、味の優等生


最近、一合ではなく二合飲めるようになってきた。
眩暈があるのでやってはいけない、ことだとは思うけど、やけに酒がおいしい。
岐阜県八百津、「玉柏」の酒酒が意外にボク好みだったためやも知れぬ。
だからせっせと酒の肴を作る。

ニッコウガイ科のサラガイの難点は嫌みのないところだ。
青柳(バカガイ)のような特異なところがない。
ただただ無難な味というところだけど、最近、だんだんこの難点なしの味がわかるようになってきた。
ゆっくり味わいながら、急がずに食べるとサラガイの嫌みのない味の中に深みが感じられるではないか。
貝らしいうま味からくる甘味もあり、ほどよい食感も楽しめる。
デブは早食いというけれど、酒も早飲み、肴も早食いがいけなかったようだ。

飲食店では「白ガイ」で売られているので、白ガイの湯引きとなるが、すし屋などでは湯引いても刺身という。
軽く熱を通すとぐっと身が締まり、味が前面に出てくる。
すし屋で青柳でやっていることだけど、深夜酒の肴などのとき直に貝の味が来るよりも、好ましい気がする。
12個のサラガイの足で正二合は飲み過ぎかも。

白ガイの方がわかりやすいかも知れない


八王子綜合卸売センター、福泉でサラガイを買う。箱を見ても産地がわからない。
市場では、アラスジサラガイとともに「白貝(しろがい)」であり、標準和名、サラガイはほとんど知られていない。
現在、北海道が大半を占めていて、まれに青森県産がやってくる。
0.5kgほど買い求めてくる。
帰宅したら計測して撮影する。
撮影後すぐに剥き身にする。
食べる直前に足(刺身にする部分)とその他を分ける。
足は開いて一瞬湯に通す。
氷水に落として水分をきる。


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