小クサヤモロのコチュジャン和え

やはり夏の魚料理は辛味を足してこそだ


やはり夏は辛味だなと思う。
皮付きのクサヤモロをコチュジャン、酢、にんにく、ごま油と、普段はやらない食べ方で食べるのも、外気温が38度もあるせいだと思う。
小型のクサヤモロは釣り上げてすぐに首を折ってあったので、刺身でもいけたが、今回は強い味にしてみた。
夏は辛味と酸味というが、この韓国風の味を体が求めているといたのかも知れぬ。
こんなに小さな個体なのにコチュジャンの辛さに負けないで、おいしさの存在感があるところなど、意外でもあった。
深夜にこれででチェジュをやったら、ぐっすり眠ることができた。
余談になるが、小出楢重(1887-1931)は夏に弱く、食欲不振のまま食べるものも食べないで、夏をやり過ごしていたようだ。この短い人生のあり方がこんなところにあった気がする。
この天才的な画家の話を持ち出すまでもなく、この残酷なほどの暑さの中ででも、なにかを食べたいという気持ちこそがとても大切なのである。
そこに辛味だ。
夏はあれこれ味を変えて水産生物の料理に取り組むべしだ。

朝からこんなにご飯食べていいのかな?


翌日はこれを丼にしてみた。
少し多目のご飯が辛味と酸味ですすむ、すすむ。
にんにくたっぷりなので、とにもかくにも夏に立ち向かえそうだ。

とても小さいのに身が締まっており、味わい深い


八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産、クマゴロウが銭州で釣り上げてきたクサヤモロ(一般にムロアジで、伊豆諸島に多く、「くさや」の原料として有名)は22cm・100g ほどなので食わせのエササイズである。首を折ったのは食わせの余りもので、納竿間際ではないか
クサヤモロはやや水分が多く、鮮度落ちが早いが、締めさえすれば死後硬直が緩まないまま保つようだ。

とりあえずコチュジャンだれで和えて置きたい


持ち帰ったらすぐに三枚に下ろして、置く、夕方に皮付きのまま3、4mm幅に切る。
これをコチュジャン、酢、にんにく、ごま油で和える。
食べる直前に青じそ、ねぎなどを混ぜ込む。


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