根室飯1 エスカロップ
薄切り肉をエスカロープというな、とか考えても仕方がない
食べ歩きの人ではないので、いつもは行き当たりばったりの旅の食事だが、今回は根室名物の「エスカロップ」という、いったいなんなんだいそれは? といったものを食べてみる。
ネット上でいろいろ調べたが、エスカロップの意味はわからなかった。1963年から広まったと言う。福井県発祥だとは、市内で会ったライダー(バイクにのった若い衆)の話。ようするにエスカロップはエスカロップとしか、いいようのないものやも知れぬ。
地元の方の案内なので、向かったのは「エスカロップ」で有名だという『ドリアン』というしゃれた店だった。
完成度高すぎ、な気がするけどうまいと思うな
根室の街の特徴は「いかすぜ!」な店と、漁師町らしい粗野な店の両極があることかも。
ほぼ満席の店内は、意外に都会的な人が多かった。
ほとんどの人がエスカロップを注文するのだろう。待つこともなくやって来た。
それはバターライスの上に薄いトンカツが乗り、ドミグラスソースのようなものがかかっていた。
スープはなく、サラダとのワンプレートもんで、ある意味、とても完成度の高い、取りつく島のない、といったものだった。
意外にもカツもバターライスも上品でさらりと軽かった。
その日、ボクは運動会を終えた小学生のような疲れた方だったので、もっと重い方がよかったと思ったが、常ならこれでいいかも、とかとか考えたものだ。
トンカツはそれなりにだが、バターライスのバターの香りがいい。
その日、銭湯で出会ったクリカラモンモンのオニイサンに、「根室じゃエスカロップとはいわずエスカっていうんです(意訳)」と教えてもらう。