春の小田原、全長20cmマアジのアジフライ
アジフライがなぜうまいか、考えても仕方ない、永遠の二分の一だ

塩コショウしてラップしておいたアジフライ用の中に、干もの用に背開きにしたものが混ざっていた。
一緒に作ったので、こんがらがったのだ。
ボクは意味もなく、かなりの確率でフライは腹開き、干ものは背開きにしている。
もちのろん、逆もある。
まあこんなこと、ドッチャでもええ、と思っているというか、大雑把なボクは何も考えないでそうしているだけ、だというか。
世に棲んで、人に迷惑や危害を加えること以外はオールアウト! なのだと開き直る。
だいたい細かいことを気にするって無駄だと思う。
冷凍保存しておいた、塩コショウし、開いたものは室温で戻して水分を取る。
小麦粉をまぶし、溶き卵をまとわせ、パン粉をつけて中温で揚げる、だけだ。
下高井戸においしい鮮魚を使ったアジフライがあるけど、自分で揚げたてを食べる方がそれ以上だと思っている。
要するに、いちばんおいしいアジフライは自家製なのだ。
アジフライはいつもいつも、いつ作っても、おいしすぎるので、あっと言う間に食べてしまう。
香ばしさよりも、マアジのうま味、青魚特有の個性がでしゃばっているところがええ。
マアジは目立ちたがり屋だけど、目立ちたがり屋でも珍しく嫌みがない。
最近、そのような俳優がいるが名が出てこない。
その上、今回のは脂があるので味にこくがある。
やたらにインパクトのある味なのにいくつ食べても腹五分目で、ついつい食べすぎる。
最近、もちろん、なんとなくだけど、最初にアジフライを作ったのはマアジの開き干しを作る会社の作業員じゃないかな? と思っている。
失敗作をまずは天ぷらにして、若い世代がカツレツ(とんかつ)みたいにパン粉をつけて揚げてみた。
なにはともかく、とてもアジフライを考えた人はエライ。