刺身に最適な大きさのカミナリイカ

柔らかくて、肉厚で、イカのおいしさ満載のカミナリイカ


今回、鈴木さんが送ってくれた中に、コウイカとカミナリイカ(モンゴウイカという地域が多いが、輸入ものもモンゴウイカというので要注意)が入っていた。
専門的になってしまうがAcanthosepion属2種が揃い踏みというのは非常にありがたい。
外套長19cm・687gで若い個体である。2㎏以上になる大型のイカだが、あまり大きいものよりも、この程度がいちばんボク好みだ。
初日はまずは刺身、そしてゲソの塩ゆでにする。

このサイズは扱いやすい。
水洗いしてていねいに皮を剥く。
剥きやすいのが魅力である。
しかもコウイカ類は肉厚である。
ちなみに今、カミナリイカもコウイカも漁の最盛期である。

さて、柔らかくてイカ特有の甘さが楽しめるのが魅力である。
うんとうまいし、後味がいいので切り落とした部分がもったいなくなるくらいに、なくなるのが惜しい。

ゲソはゆでると少し硬いけど噛めば噛むほど味がある


ちなみに一緒に作ったのがゲソ(腕の部分)の塩ゆでである。
頭部から腕を切り放して塩もみする。
ていねいにぬめりを流して水切りをする。
これを塩ゆでして、そのままザルに上げて冷ます。

大型のカミナリイカのゲソはゆでるときには注意深く、ていねいにやらねばならないが、何気なくゆでてあるにも関わらず柔らかい。
やはりカミナリイカは小さな個体の方がいい。
今回はわさび醤油で食べたが、やはり酢みそかな?
なんて思いながら食べた。
そう言えば、去年の今頃、ボクの後輩にあたる若い衆が同じ物をコチュジャン酢で食べていた。
食べ方を迷うのも、イカのよさだろう。

体に貝殻を持っているコウイカ類の旬は今


さて、今回のカミナリイカ、コウイカは体の中に靴べら上の貝殻を持っている。
これをコウイカ類(コウイカ目)という。
主に房総半島・能登半島以南の浅場に生息している。
国内で食用となっている主な種はこの2種と沖縄のコブシメなどだ。
コブシメ以外の2種はこの春から初夏が量の盛漁期でいちばん安く買える時季でもある。
■写真は上がコウイカ、下がカミナリイカ。

久しぶりのカミナリイカ、堪能させて頂きました。
項明水産、鈴木項太さんに感謝致します。
項明水産
https://komeisuisan.com/


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