釧路産アラスカメヌケの水炊き

大型なので切り身を煮ながら、骨を気にせず食べる


焼いた骨で取っただしで煮ているので、鍋つゆは端っから完成度が高いので、つゆを飲み過ぎないように注意すべし。
本種など大型のメバル類のいいところは、体幹部分から大きな切り身がとれることだ。
骨を気にしないで、むしゃむしゃ食べられる鍋もいいのである。
老若男女だれが食べても食べやすく、そしておいしい。

切り身は口の中に入れると、ほろっと脆弱に崩れる。
ほどよく繊維質なのでほぐれ感が心地よい。
適度につゆ、野菜、豆腐など代わり番こに食べ進む。
鍋の楽しさは時間を楽しむことである。
それにしてもアラスカメヌケの身(筋肉)には味がある。
ほんのり甘いのはうま味だけではなく、脂である。
また肝は身以上に味わい深いので、別立てでていねいに煮てほしい。

うま味濃厚なつゆ一滴も残さず食べるための雑炊


さて、がんばって残したつゆの細かな残をすくい捨てる。
つゆの味見をして場合によっては味を調える。
ご飯を入れて煮立て、溶き卵を回し入れ、ねぎを散らして完成である。
焼いた骨でとったつゆの濃厚なうま味と、野菜や魚を煮て加わった多様なうま味で完成した、雑炊なので名状しがたい味としかいいようがない。
つゆ一滴も残らず、だ。

意外に鮮魚ではお目にかかれないアラスカメヌケ


八王子総合卸売センター、福泉に、北海道釧路産のアラスカメヌケが来ていた。35cm弱で850g前後なので、釧路水揚げとしては平均的なサイズだろう。
冷凍や加工品でありふれた魚だが、鮮魚流通での流通は珍しい。
久しぶりなのでいろいろ作った。
多様な料理に使ったのでほとんど捨てる部分が出なかった。

焼いた骨と昆布で鍋つゆを仕立てる


中でも定番的な料理といえるのが鍋である。
中骨をじっくりあぶって冷ましておく。
焼いた中骨・昆布を煮だしてだしを取る。
体幹部分は三枚に下ろし腹骨・血合い骨を取り食べやすい大きさに切る。
だしに塩・酒の中で煮ながら食べる。
野菜などはお好みで。


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