カツオの血合いのミンチカツ

魚のミンチカツはみな素敵だけど、特にカツオの血合いの、が好き


生まれて初めてのミンチカツは、徳島市内、市場で買ってもらったものだと記憶してる。
ボクの生まれた徳島県美馬郡貞光町(現つるぎ町)商店街の、家の通りを挟んだ正面の肉屋にはなかった気がする。
上京したら「ミンチカツ」じゃなくて「メンチカツ」と書かれていた。
それほど気にしないでミンチカツと言ったりメンチカツと言ったりした。
東京都世田谷区弦巻の洋食店で、1週間に1度だけ外食していた時期があって、メンチカツばかり食べていた。
ロースカツよりも安かったからだ。
どうやら関西圏ではミンチカツで、関東ではメンチカツみたいだと明確に脳みそに刻みつけたのはその頃だ。

ということでカツオの血合いを叩いてカツ(フライ)にしたものも、徳島生まれのボクにはミンチカツかな。
ナツメッグがきいているのもいい。
いつもは牛乳を使うのだけど、切らしていてバターと卵黄、小麦粉を加えてソフトにした。
ミンチにしてもカツオ特有のうまい、がぐんぐんと舌を押してくる。
しっとりしているのはバターのせいだが、硬く締まりがちなカツオの身が柔らかいのもいい。
じゃぼじゃぼとウスターソースをかけて、お昼ご飯にする。

カツオの血合いを包丁でたたけばミンチになる


八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産を通りかかるときカツオを下ろしているのを見ると、ついつい欲しくなる。
最低限が4分の1だけど血合い部分あり、のときと、なしのときがある。

さて、今回は血合いありだったので、これをとんとんとんとたたいてミンチにする。
玉ねぎのみじん切りを加える。
いつもは室温で溶かしたバターと牛乳だけど、きらしていたのでバターと卵黄で練る。
白コショウにナツメッグを加えてひと練り。
だんごにして小麦粉をまぶし、溶き卵をくぐらせ、パン粉をつけて低温から中温に揚げてゆっくり揚げる。
■舵丸水産は、一般客に優しいので、ぜひ近くにお住まいの方は一度お寄り頂きたい。


関連コンテンツ

サイト内検索 (Google)

その他コンテンツ

ぼうずコンニャク本

ぼうずコンニャクの日本の高級魚事典
魚通、釣り人、魚を扱うプロの為の初めての「高級魚」の本。
美味しいマイナー魚介図鑑
製作期間5年を超す渾身作!
美味しいマイナー魚図鑑ミニ
[美味しいマイナー魚介図鑑]の文庫版が登場
すし図鑑
バッグに入るハンディサイズ本。320貫掲載。Kindle版も。
すし図鑑ミニ ~プロもビックリ!!~
すし図鑑が文庫本サイズになりました。Kindle版も。
全国47都道府県 うますぎゴーゴー!
ぼうずコンニャク新境地!? グルメエッセイ也。
からだにおいしい魚の便利帳
発行部数20万部突破のベストセラー。
イラスト図解 寿司ネタ1年生
イラストとマンガを交えて展開する見た目にも楽しい一冊。
地域食材大百科〈第5巻〉魚介類、海藻
魚介類、海藻460品目を収録。