銚子産マダイの酢締めなどいろいろ

生でいろいろ仕事して食べてみた


意外に千葉県銚子産マダイは珍しい。
銚子でマダイというと、4月以降の大ダイというイメージが強い。
銚子産の、このサイズを買うのは初めてかも知れない。
同市外川はマダイ釣りでも有名である。
きっと豊洲などにはもっと頻繁に入荷をみているのだと思われる。
あまり馴染みがない銚子産を生でいろいろ食べてみた。

少し締めただけでブランドマダイに近づいた


ランダムに箸をつけたので、まずは酢締めから。
ほとんど酢が回っていないので、塩でしめたといった方がいいかも。微かに酢が香る。
塩で締まった身が非常に味わい深い。
いちばんいい時季なのに脂がないのは残念だが、それを差し引いても非常においしいと思う。
逆に脂が乗っていないために酢じめにしてうまい、ともいえるだろう。

焼霜造り派どこに出してもいい、おいしさである


焼霜造りは皮目をあぶった香ばしさが感じられるし、あぶったことで少し脂が感じられる。
身に豊かなうま味がある。
銚子のマダイは脂ではなく、うま味が持ち味かも知れない。

皮霜造りは色がでない


皮霜造りはやはり野締めで色が出なかった。
ただし、身のうま味と皮と皮直下のうま味は浮き上がって来ている気がする。

刺身で食べると、銚子産マダイ、かなりいいかもと感じる


さて、刺身だが、思った以上においしい。
脂ののりはともかく味がある。
ある意味、値段以上のおいしさを感じる。
鮮魚店がいちばん欲しいのが、このランクの魚だと思う。
久しぶりにマダイのおいしさを堪能出来た。

意外に銚子産の1㎏級は珍しい


2025年2月20日に、八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産で千葉県銚子産マダイを見つけて、周りを見まわして何もないので買った。
どう見ても野締めだし、木曜日なのでトメかも知れない。
ただ、鮮度的にも問題なく、そして安い。
大きさもドンピシャリボク好みで体長36cm・1.1kgだ。
色が褪せているのはやはり野締めだからだろう。
以上は以前にも書いた。

それでも充分刺身になる。
水洗いして三枚に下ろす。腹骨・血合い骨を取り、今回は背の左右を使った。
これを三枚に下ろして、単純に刺身、酢締め、皮霜造り、焼霜造りにする。
酢締めは皮付きのまま強めの振り塩をして水分が出て来たら、生酢で洗い、米酢に5、6分つける。これを刺身状に切る。
焼霜造りは皮をあぶって氷水に落とし、粗熱をとり、水分をよくきり、刺身状に切る。
皮霜造りは熱湯に少し水をさした湯を皮目にかけ、氷水に落とす、粗熱をとったら水分をきり、刺身状に切る。
刺身は皮を引いて刺身状に切る。
■舵丸水産は、一般客に優しいので、ぜひ近くにお住まいの方は一度お寄り頂きたい。


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