コラム

かぶ干し葉を作ってヒジキとたく

洗って干す、もっとも原始的な保存法


冬(寒い時季の)の大根やかぶの葉は干す、というのは1980年に山形県の山間部の国道で野菜を売っていたバアチャンに教わった。
実際に見せてくれたのは2005年、栃木県那珂川町のオバチャン(ボクと同じくらいの)で、びゅんびゅん木枯らし吹く中、洗った大根の葉を畳表に広げて、水分をきり、干し竿に渡して「からからにまで干すのよ」、とやってみせてくれた。土産に干し葉を頂いてきた。
これと魚のあらなどを煮てもいいし、ヒジキと煮てもいい。みそ汁に入れてもいい。

保存性を高めるためではなく、歯触りをよくするために干す


消費地の八百屋では大根の葉を手に入れるのはたいへんなので、かぶで作っている。
作り方などない。
よく洗って干すだけだ。
自宅で作るときはまだ緑が残っているくらいにする。
保存性を高めるためではなく、食感をよくするためだ。
我が家で1日半だ。

ぬるま湯につけて軽く揉むだけでいい


これをぬるま湯に入れて揉む。
干し加減が弱いので少し揉めばいい。
本当の干し葉(乾燥が強いもの)はぬるま湯に1時間程度漬けて、しっかりと揉む。
水分を切って、刻む。
もどしたヒジキとザルなどの中で混ぜ合わせておく。
今回は油揚げを加えたので刻む。

食事のときに欲しい小鉢物のひとつなのだ


鍋に油をたらし、ヒジキと干し葉を炒める。
酒・みりんを加えて油揚げを加えて絡めるように炒め煮する。
醤油を少しずつ加えて味つけする。
ほどよい状態になり水分がなくなったら出来上がりである。

ご飯にのせると、干し葉がこりこりとして、少しだけ青い味がする。
ヒジキの海の味と一緒になって普通にうまい。
飯食うときにこいつがあると、とてもうれしい、そんな平凡極まりないおかずで、ボクはこのようなものが矢鱈に好きだ。


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