クロダカワニナ

Scientific Name / Semisulcospira kurodai Kajiyama et Habe, 1961

クロダカワニナの形態写真

殻長35ミリ前後になる。細長く螺層と螺層のあいだはあまりくびれない。画像は上が徳島県吉野川河口域。
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殻長35ミリ前後になる。細長く螺層と螺層のあいだはあまりくびれない。画像は上が徳島県吉野川河口域。埼玉県産。
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度


      食用として認知されていない
    • 味の評価度


      食べられなくはない

    分類

    軟体動物門腹足綱前鰓亜綱吸腔目カニモリガイ上科カワニナ科カワニナ属

    外国名

    学名

    Semisulcospira kurodai Kajiyama et Habe, 1961

    漢字・学名由来

    漢字 黒田川蜷
    由来・語源 黒田徳米(1886〜1987 日本貝類学会の創始者)にちなむ。
    川蜷
    川にいる蜷(巻き貝)という意味。タニシが湖(止水)や流れの穏やかな水路、田にいるのに対して、流れのある場所に生息するから。

    地方名・市場名

    生息域

    淡水生。静岡県西部〜岡山県。
    瀬戸内海東部に流入する河川。

    生態

    雌雄異体。
    卵胎生で育児囊を持っている。

    基本情報

    食用ではない。

    水産基本情報

    市場での評価 なし
    漁法 ヤマトシジミなどに混じってとれる。
    産地

    選び方

    原則的に生きているもの。

    味わい

    栄養

    危険性など

    カワニナ科共通項目
    横川吸虫/横川吸虫の第1中間宿主で、アユ、フナ、オイカワ、タナゴ類などを第2中間宿主とする。最終宿主は哺乳類。横川吸虫は少数の寄生では症状が出ないが多数寄生すると、慢性炎症、ポリープがみられ、下痢、腹痛を起こす。
    ウェステルマン肺吸虫/カワニナは第1中間宿主。第2中間宿主はモクズガニ、サワガニ、アメリカザリガニなど。最終宿主は哺乳類。肺、皮下、脳、腹腔内臓器、縦隔洞、眼窩、泌尿生殖系、咬筋などに寄生。長期間の寄生により細胞破壊し、虫体の周囲に結節状の中囊を作り、中には血液、吸虫の排泄物、吸虫の卵、ショルコー・ライデン結晶などを含んだ液体に満たされている。症状は血痰が出、脳に寄生した場合、頭痛、嘔吐、癲癇(てんかん)様発作、視力障害、麻痺など脳腫瘍に似た症状が出る。ときに死亡に至る。

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    『日本産淡水貝類図鑑 1 琵琶湖・淀川産の淡水貝類』(紀平肇、松田征也、内山りゅう 株式会社ピーシーズ)、『日本産淡水貝類図鑑 2 汽水域を含む淡水貝類』(増田修、内山りゅう 株式会社ピーシーズ)、『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社)、『図譜 人体寄生虫学』(吉田幸雄 南山堂)
  • 主食材として「クロダカワニナ」を使用したレシピ一覧

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