202409/06掲載

主役はこっち、美しすぎるナミマガシワ

養殖業者にとっては迷惑だけど、市場で採取意欲がわく


貝屋(貝の収集家)ではないが、基本的に生き物が好きなので、貝を見るのも触るのも、食べるのも好きだ。
産地不明のホタテガイがあって、べっとりくっ付いているものがある。
普通はホタテガイが主役だけど、ボクにはべっとりくっ付いている方が主役だ。
市場ではボクのそんな行動が変に見えるらしいが気にしない。

名前もきれいだけど、貝殻もきれい


もちろんホタテガイは食べるけど、このべっとり張りついたドームの下にある軟体も食べる。
そして貝殻を愛でる。
実に地味だし、これが貝なの? と思う人もいるだろう。
ただ貝好きには貝だ、と思えるだけで好きなのだ
「波間柏」という『目八譜』にある名前も好きだ。
著者の武蔵石寿らは波打ち際に普通にいて、柏の葉のようだと見立てたことになる。

海辺にさえ行けばたくさいるので食用になってもおかしくはない


ちなみに塩ゆでにすると貝殻がきれいに剥がれ、軟体は食べられる。
意外においしい。
瀬戸内海周辺では食用としている地域があった可能性が非常に高い。

ホタテガイは目に入るけど、ついているものに気がつく人はいないと思う


八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産に産地不明のホタテガイがきていた。
見慣れたものなのでいつもは通り過ぎるが、こいつに張りついて離れないものを見つけて足が止まる。
ナミマガシワである。
個人的にはとても好きな二枚貝なので、本体込みで買って来る。

このコラムに関係する種

ナミマガシワのサムネイル写真
ナミマガシワ海水生。水深20mよりも浅い、岩礁域。岩や小石、貝殻などに付着する。北海道南部以南の西太平洋。・・・・
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