202408/27掲載

脂がないのにごっつぉじゃった、ヒラソウダ

脂がないので刺身は赤い、けど豊かな味わいに感動できる


神奈川県小田原市、小田原魚市場、二宮定置で選別のじゃまをしていたら、ヒラソウダをいただいた。
触った感じが硬いので、それほど期待して食べたわけではない。
ただ、二宮定置の若い衆が、ヒラソウダを指さして、「脂はないけどうまいんです。さっぱりしていて……」と年齢に合わないことを言ったのだ。
そしてボクもいいたい。なんだかわかんないけど、脂のあまりないヒラソウダは、ごっつごっつぉ(徳島弁で大御馳走)じゃ。
半身の背だけを食べたが、昨日の感動が残っているので今日は腹の部分を食べてみよう!
なんて気持ちになっている。
脂が乗っていると、脂のこくというか口溶け感からくる甘さを堪能出来るものの、真のヒラソウダの味がわからないのかも知れない。
8月後半のあっさりしたヒラソウダは、ヒラソウダの持っている呈味成分だけで勝負して勝利を勝ち取っているみたいだ。
たぶんイノシンの豊かさからくる強いうま味だけではだめで、ほどよい酸味があるからうまい。
この酸味がなければ味が単調過ぎる気もする。
それにしても漁師というのは、テレビなんかに出てくる偽グルメが裸になって逃げるくらい本物グルメなのである。

1㎏上のヒラソウダは金の草鞋を履いてでも探せ


8月26日、二宮定置ではヒラソウダもマルソウダもともに大漁だった。
選別が追いつかないのにデブが邪魔してゴメンネ。
今回揚がっていたのは体長45cm・重さ1.3kg前後なので大型である。
首をグリっと折ったのを頂き、帰り着いてすぐに下ろして味見したら、ちょっと硬いくらいだった。
夕方に食べ頃になる。
今回は背の方を適当に切る。
合わせたのはカボス、塩、しょうが、醤油である。
二宮定置のみなさん、Kai’s Kitchenのカイくん、ありがとうございました。

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ヒラソウダのサムネイル写真
ヒラソウダFrigate tuna 扁花鰹海水魚。沿岸の表層を回遊。北海道〜九州南岸の日本海・東シナ海沿岸、北海道〜九州南岸の太平洋沿岸、屋久島、琉球列島、小笠・・・・
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