202405/13掲載

相模湾、ハダカイワシの塩焼き

見た目はまことにむごたらしいけど

ハダカイワシ

網代漁業、網代魚市場で分けていただいた魚の中にハダカイワシが2個体混ざっていた。
別に珍しい魚ではないが、久しぶりに味わえるであろう、珍味に舌が鳴る。
ちなみに愛知県、三重県、高知県では干ものが名物となっている。ぜひこの珍味お試しあれ。
たぶん、魚類中もっとも端的に味がいい魚のひとつである。味が濃いと言ってもいいし、味の量が多いと言ってもいいだろう。
グリセリドなどの脂から来る濃厚さでもあるのだろう。あまりたくさんは食べられない。
久しぶりなのでしっかりと検索する。検索すると種にたどり着けないという、不思議な迷路がハダカイワシ科にはある。
結局、適当なところで断念してハダカイワシということにする。

樺色に染まるのは脂のせいである

ハダカイワシの塩焼き

撮影してすぐに振り塩をする。
普段は1時間以上寝かせて焼き上げるのだけど、今回は深夜酒といっても朝3時、4時に起きるボクにとっての深夜は10時すぎ、5時間ほど寝かせてから焼く。
焼き始めると途端にいい香りがするのは、多種類の脂があるためではないかと思っている。少し混ざっているワックスエステルも関係するのかも知れない。
焼くそばから食べるとあっと言う間なので、ちゃんと皿に盛って、1尾ずつ味わいながら頂く。
頭も中骨も柔らかく、丸ごとむしゃむしゃと食べられるのが素敵である。
これで福島県二本松、「奥の松 本醸造」を正一合。
一合の酒ですぐにぽてり、とイケル今日この頃なのだ。
林さんをはじめ、網代漁業のみなさんに感謝。

このコラムに関係する種

ハダカイワシのサムネイル写真
ハダカイワシDarkblue headlightfish海水魚。水深100〜2005m。青森県〜土佐湾の太平洋沖、島根県浜田、山口県日本海沖、沖縄舟状海盆。オーストラリア東・・・・
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