魚は石橋を叩いて食べる、クロメバルじゃなくてシロメバル
自分を信じないのが研究者なのである
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ボクはボク自身を研究者だと考えている。研究者ではあっても、いつになっても専門家にはなれない、研究途上にある不完全な人間である。
当然、水産物の基礎(一般常識のことで1970年代までの水産学に当たる)を調べている人に希に出会う。無駄な出合いだなと思うことが多い。
そんな人に限って専門家意識(各論とか加工品などの分野を除く)を持っているが、話をしていると、水産生物の理解度からすると幼稚園以下、な気がする。
ボクも若い頃、ホンモノに話を聞いてもらったことがあるが、そんな感じに思われていたのかも。ただ、それが許されるのもせいぜい二十代のときまで。できるだけ早く専門家意識は完全に捨て、いつまでも自分を初心者と見なし明確にわからないことには触れず触らず、それが情報ではなく、物体なら可能な限り持ち帰って調べることにしている。研究とは自分を信じない人でもある。
だからボクの旅は過酷なのである。
ちなみに食通だと触れ回っている人にもホンモノがいて、ボクは、ボクの近所にいるそのホンモノを尊敬している。言語能力に富んでいるし、食べるのが心底好きみたいだからだ。真の食通は食べることが好きな人のことだ。
ラーメン店を千軒食べたとか、日本中のみそを食べているというバカがいるが、それはD好みだけど真の食通にはなれないし偽物である。
ある意味、研究者は地味に、地を這いようにして生きていける人でなければならない。
バラバラにしてでも調べられることは調べる
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さて、近所のスーパーに宮城県産「めばる」が売られていた。
GW中の東京都内のスーパーは物(種類)はないけど、安い。
その「めばる」も安かったし、上物だった。すぐにカゴに放り込んだ。
鱗をとってあるので、見た目からは80%クロメバル、産地的にはシロメバル、体高・体長比率は両種変わらないので、持ち帰らないとわからないと思ったためだ。
気になったら、お金を出してでも買って持ち帰るのが研究家、持ち帰らないのは水産生物の研究者としては偽物とボクは考えている。
今回のものは比較的大きい個体だった。見た目では鱗がないので正確には判断できない。やはり体高と体長の比率ははクロメバル、シロメバル同じくらいである。
結局、決め手は胸鰭軟条であった。生の状態で両胸鰭軟条数は17だった。ねんのため煮つけにした後にも数えたら17で、シロメバルとしていいと考えた。
我がデータベースを見る限りは(まだ不完全だ)宮城県にはシロメバルが多いので、また宮城県のシロメバルのデータ画像が増えたことになる。
なんども書くが、この「浅場にいる黒っぽい旧メバルだった3種を分ける行為」を一般人も、やっていいが、基本的には無用である。

ぼうずコンニャクの日本の高級魚事典
イラスト図解 寿司ネタ1年生



