202511/13掲載

横須賀大津沖のシログチは上々の上

刺身,焼霜造り,あぶり

モウレツ釣り師である舵丸水産、クマゴロウが手渡ししてくれたシログチは非常に小振りだったが、掌に受けただけでただものではないと感じるものだった。
小さいのに強い張りがあって大きく感じる。
しかも魚屋で釣り師なので首を折って血抜きしていて、カタカタである。

持ち帰ってすぐ計測して撮影、水洗いする。
三枚に下ろしてペーパータオルにくるんで保存、夕方に刺身、焼霜造りにする。

刺身を食べた途端に、焼霜造りは屋上屋を架すものだと思った。
シンプルな刺身一切れの食感が素晴らしいのである。
硬いのではなく、なんなくかめるのにシコっとする。
そして一気に甘味が広がり、明らかにその甘味は複雑なアミノ酸からくるものだとわかる。
旅の前で減酒に励んでいるのに、コップに酒をそそいでいる自分がいる。

やりすぎかな、と思った焼霜造り(あぶり)も結構毛だらけである。
どこにも欠点がない。
炙った皮目の香り、強いうま味で脳みそがうれしくて沸き立つ。
今は刺身びいきだけど、食べ終えた後に評価が揺れる。
いけないとは思いながら菊正宗樽酒を正2合。

シログチは東京湾を代表する釣り魚だった

シログチ,イシモチ

八王子卸売協同組合、舵丸水産、クマゴロウが横須賀市東京湾側大津沖で釣ったシログチをくれた。
体長20.5cm・139g なのでかなりのミニで、流通上では値がつかないサイズだ。
本州以南、九州、東シナ海の比較的浅い沿岸域に棲息している。
すり身原料として重要な魚だが、鮮魚としてもとても魅力的だ。
昔は東京湾を代表する魚で、今でも東京周辺では東京湾の呼び名「いしもち」と呼ばれている。
■舵丸水産は、一般客に優しいので、ぜひ近くにお住まいの方は一度お寄り頂きたい。

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シログチのサムネイル写真
シログチSilver croaker海水魚。水深15m〜140mの砂泥地。青森県〜九州南岸の日本海・東シナ海沿岸、青森県〜九州南岸の大平洋沿岸、瀬戸内海、・・・・
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