202506/25掲載

ツクシトビウオ二戦二引き分けでフライに天ぷら

トビウオは東京では至って普通の食用魚だ


関東周辺だけの話ではないが、トビウオは早春から秋にかけて、ハマトビウオ→ツクシトビウオ・ホソトビウオ→トビウオと種類を替えながら魚屋、スーパーの店頭を飾る。
トビウオを初めて見たのは、上京して江戸川区平井駅から新小岩、小岩と歩いている途中の魚屋でだ。
夏休み前だったのでツクシトビウオだったはず。

江戸川区、葛飾区はとても人情み豊かなところで、店頭のトビウオをじろじろ見ていても、「買っていきな」とは言われなかった。
学生時代、魚類図鑑を丸暗記している最中だったので、店のトビウオの種類が、どうやら季節で替わることがわかった上に、トビウオ類は東京都内では至って在り来たりな食用魚だということもわかった。
学校横、駿河台にあった、居酒屋で塩焼きがあって、これがボクの初トビウオ食いだった。

寄生虫が恐くてトビウオが買えるか!


トビウオ類には当たり外れがある。
6、7月はツクシトビウオ、ホソトビウオを散々買うので、外れ二連発なんてこともある。
ディディモゾイド吸虫の寄生である。
あまり気持ちのいいものではないが、人に害はない。
今回のディディモゾイド吸虫のシミはほんの少しだけだったので、シミだけ切り取り加熱して食べた。
知りあいにシミくらいならそのまま食べるという魚屋もいる。

トビウオフライ定食はありそうでない


フライは何度も作っている。
近所の子供の言葉を借りると鉄板の味である。
背の青い魚特有の風味が、パン粉をつけて揚げても強く感じられて、心地よい。
シミをのぞいて少し歪な部分が出来てしまったが、味は変わらない。
ご飯がすすむ、飯失いの味である。

天ぷら専門店で出されても納得の味


天ぷら種としても優秀である。
天種は、どこかしら個性のある味の魚でなければ、揚げてもうまくないが、ツクシトビウオには背の青い魚の豊かなうま味と皮の独特の風味がある。
これにて冷たいそばを食らう。

このコラムに関係する種

ツクシトビウオのサムネイル写真
ツクシトビウオ英名/Flyingfish, Narrowtongue flyingfish海水魚。北海道石狩湾〜九州西岸の日本海・東シナ海、北海道尻臼〜仙台湾の太平洋沿岸、房総半島東岸〜屋久島の太平洋沿岸。・・・・
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