202501/23掲載

山口県仙崎、冬のイサキは?

だれもが夢中になるおいしさである


料理をしたら、基本的に撮影をする。
撮影終了で、醤油皿を置いた途端に半分が消えた。
たまたま居合わせた食べ手が興奮して大食いを始めたのだ。
仕事で来ているはずなのに、仕事を忘れている気がするが、ボクも一切れ食べて、その興奮するわけが、わかる。
突出して脂があるわけではない。

冬イサキで脂べっとり濃厚な個体がいるが、それと比べると脂は少なく、脂の口溶け感はない。
でも味がある。
イサキには回遊魚にはない磯魚の風味があるものだが、その独特の味が際立っている。

写真は3人前のつもりが、2人前以上を2、3分で食べてしまった若い衆に、びっくりする。
冬イサキの平均的な個体だが、魚を食べつけない若い衆を夢中にさせるほどの味だとも言えるだろう。
冬イサキは売れないものだが、この味を知らぬは損かも。

西日本の有名どころ仙崎のイサキ


山口県仙崎からのイサキが舵丸水産の端っこにあって、手がつけられていない。体長32cm・0.73kgなのでいいサイズである。
ここ数ヶ月、イサキを食べていないので、買ってみる。
冬のイサキには固体差があるので、後は運次第。
下ろし始めると、卵巣がぺちゃんこで腹がとてもきれいだ。
脂の乗りはそこそこで、締め方が上手なのか鮮度はとてもよい。
これを三枚に下ろし、腹の部分は焼霜造り(焼き切り)に、背を刺身にする。
■舵丸水産は、一般客に優しいので、ぜひ近くにお住まいの方は一度お寄り頂きたい。

このコラムに関係する種

イサキのサムネイル写真
イサキChicken grunt 三線磯鱸、三線雞魚、黃雞仔、雞仔魚、番仔加誌、黃公仔魚、黃雞魚、三爪仔、雞魚(澎湖諸島)、青筆海水魚。浅い岩礁域。新潟県〜九州南岸の日本海・東シナ海沿岸[長崎県橘湾にはいない、もしくはほとんどいない]、瀬戸内海、・・・・
詳細ページへ

関連記事 ▽




呼び名検索

方言を含む全ての名(標準和名,方言,呼び名,外国名,学名)から水産物を検索します。

閉じる