202501/01掲載

近江・若狭丁稚羊羹を探す旅05 滋賀県西浅井塩津の「がらたて」

このつやつやした葉に心を持って行かれる


長浜に来ると、といったもので、要するに徳島県人に馴染みのサルトリイバラの「かしわ餅(一般名称で植物の葉、を膳に用いる餅という意味)」は買わずにいられないのである。
ボクの生まれた徳島県美馬郡貞光町(現つるぎ町)では餅ではなく小麦粉生地を蒸かしたものだったが、滋賀県のものはまごうことなく餅である。
ちなみにカシワ(柏)を膳(かしわ)にする東日本と、サルトリイバラを使う西日本に分かれる。

滋賀県が必ずしも「がらたて(サルトリイバラ)」なのかわからないが、有間皇子の歌のように、いちばんありふれた、手に入れやすい葉を膳にしたその名残である。
念のために滋賀県長浜市西浅井でサルトリイバラを探したら、いとも簡単に見つかった。

粒あんは残念だけど、あん、うまし


この西浅井塩津『御菓子処 いしだ』の「がらたて」は甘さもボクにちょうどぴったりで、小豆の香りがしてとてもおいしかった。
考えてみると売り場にあったものを全部買ってくるべきだったかも。


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