メバルといったら煮つけに限る、かも
浅瀬にいるメバルは昔々から煮つけ魚
メバルの煮つけ
今年のことだが、豊洲市場の仲卸でメバルの分類に関する蘊蓄をとうとうとやられて不愉快になった。要するに標準和名メバルが2008年に3種類に分かれたという話だが、こんな耳にタコができそうなことをよく言うよな、と呆れる。
分類しながら歩いているので、最近、3種が見分けられるが、一般客にはどうでもいいことで、全部メバルでかまわないのだ。連れは分野こそ違うが分類の世界の人間なので思わず二人して笑ってしまった。
まあ、とにもかくにも、この浅場にいるメバルは、三種に分かれようとも全部煮つけてうまいのである。
3種とも、味も、見た目もほとんどかわらないので、一般人よ、メバルでいこうぜ、といいたい。
さて、今回のメバル(シロメバル)は生殖巣が膨らんでいなかった。だいたい11月前後に交尾して産卵、腹の中で稚魚にして冬に出産する。実はこの魚、産卵、出産と旬の関わりがよくわからないために、季節ごとに買っているのである。
見るからに見事な固体で煮ると透明な粒状の泡が煮汁の表面に散った。
脂があるので身が柔らかく、身離れがいい。
このシロメバルの産卵時期はわからないが、こんなにうまいメバルの煮つけは久しぶりである。
深夜に酒の友とし、翌日の煮凝りでご飯が、めちゃくちゃでござりまする、というくらいにおいしくて、ご飯、一膳が悲しかった。
やはりメバルは煮つけかな?