小田原産小サバにビックリ仰天する
端的に、非常にわかりやすく、おいしい
8月26日のメモを文章にしているので、ちょっと時季を逃している可能性があるが、マサバのこと。
さて、今回は改めてこんなことを思った。
平凡な魚ほどよしあしを見極めるのは難しい。取り分け、マアジが難しく、マサバはそれ以上に難しい。
難しいといえば、水産生物のよしあしを見分けるのは、全部が全部難しいと思っているので、まことにまことに水産生物の世界は広大無辺である。
二宮定置の選別を見ていたら、体長30cm前後よりも、25cm前後の方が丸味がある。
明らかに小型の方が魅力的に見える。
実際、定置の若い衆はこの小さい方を取り分けていた。
必ずしも同サイズがすべて選別の対象になっているわけではない。
見ていて、はいッと、カイくんがわたしてくれたのが、小型の個体から選んでくれた写真の個体である。
触った感じからして違っていたが、同じサイズを何尾か触っても、それほど迅速に違いがわからない。
違いは刺身を一切れ食べて初めてわかった。
こんなに小さなマサバなのに味が大きいのである。
脂べっとりではないが、切りつけた身にふくらみがあり、舌にからむ。
からみながらおいしい、の大盤振る舞いをしてくれる。
こんな小さなサバがたぶん、有名どころのブランドサバよりも上に違いないと思えるなんて……。
まことにサバ(マサバ)って難しい。
あまりにもいろんなことを考えすぎたので、夕方の、猪口一杯の酒を飲み忘れた。