夏のブリを塩味で焼いて、揚げたように焼いて
焼きものにして、このうまさ。北海道産ブリはすごいな
ブリ半身をあれこれ料理するのは重荷だなと感じながら買って、一刻も早く消費していかなければと思い、いきなり焼いた。
いちばん最初に、おやつのような感覚で作ったのが血合いの塩焼きだ。
動かないで文字文字しているのに、夕方前に必ず腹の虫が騒ぐ。
けれどもここで糖質を食べるわけにはいかない、この時間に、ちょっとだけ魚料理をつまんでみたら、ちゃんと腹の虫が黙ったのである。
緑茶の番茶で食べるので、これは、はやり、おやつだろう。
この血合い骨を切り取った部分だけ焼いたものは、不思議な味だった。
焼き上がりはなんだか普通だけど、ものすごく個性的な味である。
10㎏上のブリになると、血合いが牛肉のような風味だし、ちょっとレバーのようだし、なのだ。
その下の普通の身(筋肉)は脂がのっているので、普通にうまいしでもある。
脂があるということはとても柔らかい。
その柔らかい塩焼きに2つの味があって、混ぜこぜになった味を、緑茶の番茶が流し去る。
これだけで満腹になった気がするから不思議。
腹、肋骨周りの塩焼きは、焼き物ではなく揚げ物なのだ
腹身の肋骨周りは焼くと揚げ物になる。
唐揚げそのものの味になるので、偽ビールの友になる。
この焼いたときの、あぶくしゃわしゃわをなんとか撮影したいと思うがうまく撮れない。
テーブルに持って来たらしゃわしゃわ音は消えているが、食べると口の中でちょっとだけしゃわしゃわする。
鶏の唐揚げは町の味だけど、こっちは魔境の味である。
口の中に入れた途端にズどんと希代なうまさが口中に広がる。
偽ビールがなくなると、ジンハイボールを作ろうかな、なんて思う。