コウイカの甲は貝殻なのだ

巻き貝とも二枚貝とも違う形の貝殻が甲


この話は数億年前から始まるが、その細かい年代記はここでは書かないつもり。階級にも触れない。自分で年代記・階級などなどを作ってくれるとありがたい。
軟体動物(門)という体が柔らかい動物がいて、最初はミミズのような形をしていて、徐々に水中にたっぷりある炭酸カルシウムを取り込んで貝殻を作る。
お椀を伏せたような貝殻、板を繋ぎ合わせた貝殻を持つ動物が生まれる。
これがネオピリナであり、ヒザラガイである。
徐々に卵から孵化するとすぐ、渦巻きを描きながら巻き巻きした貝殻を作るような動物に進化する。
軟体類でもっとも多数を占めるサザエやバイなどの巻き貝である。
この巻き貝の貝殻は重いし、動きにくいので、自由が欲しいと思った動物が誕生する。
貝殻を持ちながら泳ぐようになる。
絶滅したアンモナイトやオウムガイだ。
この貝殻をつけたままでは早く泳げない。
貝殻を捨てようと思った生物がいて、それがイカである。
貝殻を体の中に封じ込めてハンディータイプの靴べらのようなもの(ある人は船に似ているものという人もいる)にして体に取り込む。
それが、甲(写真はコウイカの甲)である。
甲は貝殻でイカが貝だった証拠なのだ。
この甲を持っているのがイカの仲間が、コウイカであり、シリヤケイカであり、カミナリイカだ。
コウイカの貝殻には先に棘があるので、「針イカ」と西日本で呼ばれている。
その内、こんな貝殻はいらんといい始めた生き物が生まれる。
貝殻は徐々にもっと小さくなり、フィルム状になる。
これが筒状の体をしたイカであるスルメイカ、ヤリイカ、アオリイカなのだ。
そしてタコになり貝殻が消滅するが、それは別項にて。


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