羽幌・苫前・留萌・増毛、北海道西岸はボタンエビどころ

トヤマエビは50gを超えると値が跳ね上がる

留萌産トヤマエビ

一般的にボタンエビと呼ばれている標準和名のトヤマエビは山陰以北、北海道に生息している。
山陰や本州日本海側でも揚がるが、北海道にはとても敵わない。北海道でもとくに日本海側は凄いとしかいいようがない。
ボタンエビ(トヤマエビ)はタラバエビ属でも大型になる。100gを超える大型も珍しくない。
だいたい50gを超えると値がぐんと跳ね上がり、100g超えは豊洲市場などで値を聞くのもはばかれる。
ちなみに50gサイズは、いちばん知名度の高い甘えび(ホッコクアカエビ)と並べると親子に見えるほど大きいのである。
ホッコクアカエビと違うのは食感が強く、ぷりっとして口に入れるとボリューミーであることだ。

都内に来た時点でじわりと脚が動く

留萌産ボタンエビの刺身

生命力の強いエビで北海道西岸からの荷のパーチを剥がすと、まだ脚が動いていることがある。
実際、眼の前の留萌産55gを見ていると脚がゆっくり動いているのだ。
2、3本買って帰宅するや皮を剥くと実に剥きにくい。まだ殻と筋肉が密着しているのである。
エビ特有のタンパク質分解酵素があまり働いていない証拠である。
筋肉が分解することで甘味は増すが、ぷりっとした食感が失われる。
まだ生きている状態で口に入れると、この食感と甘味のバランスがいい。
頭部のみそも濃厚ではあるが苦みがほとんどない。


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