2024初マイワシは女川産でデブ&最高!
体高があるように見えるのは太っているせい
八王子総合卸売協同組合、舵丸水産で宮城県女川産のマイワシを買った。ものすごくデブである。体長は20cmなのでそんなに長くはないが、ここまでデブだと非常に大きく感じる。普通、体長20cmだと110g前後であるが、なんと133gもある。
人間のデブは困ったもんだが、魚のデブは魅力的である。
女川町は、都内から北上すると、宮城県県の庁所在地であり、伊達家の城下町である仙台市があり、塩竃、松島湾の松島町があり、石巻までくると、そこにあるのが金華山で有名な牡鹿半島である。半島の北に大きな入江があり、そのいちばん奥まったところが女川である。石巻、気仙沼は何度も行っているのに女川には一度も行っていない。震災では大きな被害を被ったところで、一度は行ってみたいと思っている。
さて、北海道産が多かった暮れだが、ここに来て宮城県まで南下してきたことになる。
生殖巣はまだまだ未熟だ
早速、解体してみると卵巣・精巣が少しだけ膨らみかけている。
マイワシは成熟がすすみ過ぎると味が落ちるので、脂ののりからすると、いちばんいいときだろう。
ただし、マイワシは脂がのりすぎると身が痩せる。この身を味わうか、脂を味わうかは好みの問題でしかない。
刺身は見ている間に溶けていく
刺身にして、切り身を口に放りむと所在なく溶けていく。
室温で脂が滲み出していて、体温によって口にとどまっている時間が極端に短い。
やはり、身の味を楽しむのではなく、脂の甘さが口中に広がる。このあたりボクの年齢では微妙である。
ご飯のおかずとして食べたら、おいしいにはおいしいけど、脂の甘さとご飯の糖質で無闇に甘い。
味が大きく感じるのは、多様なうま味が重なり合っているためだ
マイワシの味は焼かないとわからない。
塩焼きにすべく振り塩をして1時間以上置く。
これをじっくり燃えないくらいの火加減で焼き上げる。
ときどき焼き上がりを見るともなく見ると、体の表面が脂まみれになっていて、じぶじぶと泡立っている。
大根おろしと赤酢という脂の乗ったイワシ用の備えで食べる。
明らかに脂ののりすぎであるが、問答無用のうまさである。
こうなるとくどいとか、重いとかいう以前にウマスギでありすぎる。
要するに刺身も塩焼きも非常にウマスギ GO! GO!なのだけど、もう一本食べられるかといったらボクには無理というのがボクの結論なり、なのだ。
女川のマイワシは圧倒的な人気で飛ぶように売れていた。
これを素直にうまいと言える年齢が過ぎたことを残念に感じる。