大スマの刺身は2日目からが本番だった

初日はまるでマグロの赤身のような味だった


鹿児島県から来たでっかい「やいと(スマ)」は舵丸水産のクマゴロウの言うとおり、「びっかびっか」だった。
触ったらやけに硬い。
鹿児島の魚は航空便なので、関東での近場の魚とはタイムラグがあまりない。
鮮度はこれ以上望めないといったものだった。

さて、下ろしてすぐの、ほぼ7㎏の個体は、全身赤身のようだった。
刺身に切りつけると大根を切っているような、スコンと音がする。
これは産地で揚がったばかりのカツオなどと同じである。

真っ先に中落ちの身でご飯を食べたら、旨味濃厚で、それだけでもう充分だと感じた、その後味に脂が感じられる。
中落ちなのに歯ごたえがあり、ご飯の友だけではもったいなくて、酒の友にすべしと、半分は酒と一緒に食べてみた。
酒が混ざり込むと余計に脂の存在が浮き上がる。

刺身は時間がたつほど味わい深くなる


当日の刺身は思ったほど味がなく、脂も感じられなかった。
おいしいなとは思うものの、あっさりしすぎていた。
翌日になるとこれが激変する。
切りつけた身に透明感が失われ、白濁している。
表面に脂が出て来たというと変だが、口溶け感がある。
一切れの味が重いけど、後味がいいのでついつい箸が伸びる。

あぶって切りつけたら、万人が感嘆するほどわかりやすいうまさに


両腹側は2日にわたってあぶって切りつける。
面白いもので皮周辺のタンパク質が熱で変化すると、脂が皮下に集まってくるようである。
こちらも2日目の方がおいしい。
あぶった香りだけでもなく、皮とその直下だけでもない、一切れ丸ごとうまい。

7㎏のスマというと、めったに手に入らないサイズだが、どうやらスマも大きい方がおいしい、ようだ。

これだけの大きさになると、マグロの子みたいだ


八王子卸売協同組合、舵丸水産にカツオか、マグロか、わからないものがあって、産地をみたら鹿児島県だった。
クマゴロウに氷から掘り起こしてもらったら、胸元に点々が浮かんでいる。
スマだ。
体長67cm・ほぼ7㎏の大物である。
一度だけ10kg上の個体を見ているが、大形はスマには見えない。

これを水洗いして三枚に下ろす。
背側を刺身に、腹側をあぶって氷水に落とし水分を切り、切りつけた。
■舵丸水産は、一般客に優しいので、ぜひ近くにお住まいの方は一度お寄り頂きたい。


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