ナガニシとイトマキナガニシは味は同じ

知名度はやけに低いが味は天下一品


神奈川県小田原市小田原周辺で食用とする巻き貝はサザエやクボガイ・バテイラ類、アワビ類など磯ものと呼ばれるもの。
ボウシュウボラ、ヤツシロガイなどで、非常に種類が少ない。

これに刺網で揚がるナガニシ類(イトマキボラ科ナガニシ属)が加わる。
ナガニシ類の同定は非常に難しいが、ナガニシとイトマキナガニシの2種としていいと思っている。
水揚げ量が少ないために、小田原では食用にしていなかった。
ただし、一日に2、3個必ず揚がるので、知る人ぞ知る、となっている。
これを青木太一さん、『すし処 海攻(Carry on)』にいただく。

イトマキナガニシ科のナガニシ類は味は同じである。
量的にいちばん多いのは日本海のコナガニシであるが、これが「夜泣き貝」として珍重する広島県にも送られている。
コナガニシ、ナガニシ、イトマキナガニシの味は同じである。

巻き貝の中でももっとも甘味が強く、食感が程よく、貝らしい風味もある。
問題は身(足)以外は食用にならないことで、今回いただいた6個でも、3人前あるかないかだ。

非常に小さいけど、味は特大である。
一度食べたら忘れられない味と言ってもいいだろう。
広島県、石川県七尾、鳥取県境港で歩留まりが極端に悪いのに好まれているのは、味のせいだ。

ナガニシ類の同定はとても難しい


青木太一さんが集めて置いてくれたのは、ナガニシが4個体、イトマキナガニシが2個体である。
たぶんイトマキナガニシの方が生息水深が深い。

内臓には毒があるので要注意


持ち帰ったら金槌を使って身(足)を取り出す。
内臓には毒があるのでていねいに洗い流し、身だけにする。

食べられるところはほんの少しだけ


身は半割にして足の中心にある唾液腺(毒ではない)を洗い、最初はただただ揉む。
仕上げに塩を加えて揉み、水洗いする。
水分をとり、できるだけ薄く切りつける。

青木太一さんには大いに感謝!


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