アカガイ産地食べ比べ1 東京湾富津産アカガイ

今や本場江戸前産といえば千葉県富津のものをさす


アカガイの産地別比較を整理しているところです。以後改訂を繰り返していきます。
アカガイ産地食べ比べ 番外編 中国産アカガイの刺身
アカガイ産地食べ比べ1 東京湾富津産アカガイ本ページ
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アカガイ産地食べ比べ5 播磨灘産アカガイ

アカガイはフネガイ科リュウキュウサルボウ属の二枚貝だ。
貝殻は真っ白だけど褐色の殻皮(貝殻を覆う膜)で覆われ、黒い毛が生えているので、とても薄汚れて見える。
北海道南部から九州、ロシア沿海州、中国黄海・渤海、東シナ海までの内湾の泥っぽい浅場にいる。

取り分け、東京湾(江戸湾)のアカガイは有名だったし、たぶん19世紀初めに江戸前握りずしが完成したとき以来のすし種だ。
江戸前のアカガイは最初は隅田川河口域、やがて千葉県方向に産地を移していく。
千葉県浦安(市川市)、船橋、検見川(千葉市)、袖ケ浦、木更津、富津とだんだん江戸城から離れていく。
すし種でアカガイを「検見川」というのは日本橋魚河岸(1600年前後〜関東大震災の1923年くらいまで)と東京築地での呼び名でもある。
現在、閖上(宮城県名取市)が一般には有名だが、本来は東京湾こそ本場だったのだ。

1960年後を知るすし職人は「昔の青柳は使いやすい大きさで貝殻が薄かった」という。
ちなみに築地市場(現豊洲市場)の仲卸の創業者には、浦安や船橋出身者が少なくない。
これも、主に千葉県の業者がすしダネとしてのアカガイなど二枚貝を主として扱っていたことによる。

赤味が強い、強い甘味と、甘味を浮き立たせる渋味がある


現在でも千葉県富津市東京湾内湾でもアカガイはとれている。
これこそが今に残る江戸前のアカガイである。
それほど高くないのは安定的にとれないからだ。
でも味は抜群にいい。

貝殻は昔のものと比較は出来ないが、現在の他産地のものよりも若干薄い。
貝殻は丸みがある。
江戸前のものでは過去に木更津のものを手に入れているが、見た目も富津のものとそっくりである。
小さいことも同じで殻長7㎝前後である。
このサイズはすしダネにするには小さすぎる。

軟体の足(刺身にする)は赤味が強く。
鼻に抜ける香りが非常に高くて好ましい。
足の甘味なども最上級である。
またひも、貝柱がうまいのは当然である。

ひょっとしたら昔々、江戸前の味というか、本場の味が富津産に残っているのやも知れぬ。


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