3月15日 兵庫県但馬津居山のゆでたてホタルイカ

ゆであげ数分後


不可能とされていた沖合い底曳き網でのホタルイカの漁獲に成功し、本格的に操業し始めたのが1989年。以来、兵庫県但馬地方はホタルイカの国内随一の産地であり続けている。
沖から船がもどると競りが始まり、すぐに買受人のもとや漁協に持ち帰る。港も待ち受けている処理場の人達もこの時間がいちばん慌ただしい。これを生のままで、ゆでても出荷する。また近年急速冷凍したものもある。

ゆでたてはみずみずしい


長年、ゆでたホタルイカのうまさは知っているつもりだった。だから市場でよく三連のトレイを買って、数日、ホタルイカ三昧にはしったりするのだ。
ゆでたホタルイカのある暮らしは、夕方に一品確保できているわけで、これをつまみながらビールを飲んで、料理を作ったり、ニュースを聞いたり。それがボクなりの幸せな暮らしである。
だからだから、まさかのまさか、ゆでたホタルイカにビックリ仰天するなんて思いもしなかったのである。きっと天国の渡瀬博士が食べてもビックリすると思ったのが、ゆでたてのホタルイカのうまさだ。都内で食べるものと違ってみずみずしいのだ。ゆでて都内まで輸送して、買って食べてもうまいのに、それ以上というか初めて食べる味に思える。
熱血漁協マンが心血注いでゆでているからかも知れないが、ゆでたてと我が家に持ち帰ったときとでは別物に思える。
そんな感動をよそに、「(ゆであげる器械の)ゆで上がってぽたりと落ちたばかりの方が遙かにうまい」という熱血漁協マン君、先に言って欲しかったなー。
消費地で食べてもうまいホタルイカは、ゆでてからの時間が短いほどうまいのである。非常に勉強になりました。
こんどは但馬でゆでたてか、ゆでてぽたりと落ちたばかりを食うつもりだ。


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