小田原魚市場、小型のアイゴを干ものにする
魚の干ものとしては魚類中トップクラスの味
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10月17日、二宮定置に入った小型のアイゴの干ものは持ち帰ってすぐ、立て塩にして干したものでまったくくせも臭味もない。
話が横道に逸れるが、徳島県県南に、このくせのない干ものを嫌う(臭い干ものが好きな)老人達(当然ほかの地域にもいまだにいる)がまだ存在するが、いかなボクの生まれが徳島県でも、この臭みが好きになる可能性はないと思っている。
このアイゴやタカノハダイ、ニザダイの臭みを好む傾向は、生まれてすぐから連綿と臭みのある魚を食べることで手に入れたものだろう。
このような臭みを好む老人達を継ぐ人もいない、と思う。
閑話休題。
アイゴのおいしさは、一に皮、二に身だ。
小さい個体のいいところは、意識しなくても身も皮も一緒に口に入ってしまうことだろう。
身に対する皮の量的な比率が大きいこともあると思う。
香ばしさと強いうま味が口の中いっぱいに広がる。
1尾だけゼンマイ状の内臓を残して干してみた。
臭みはあるものの内臓のうま味が恐ろしいほどに強い。
細長い袋状の消化管自体もおいしいが、ゼンマイの中には海藻らしいものが少し入っていて、独特の味がする。
小型なので臭みは耐えられないほどではない。
好きか? と言われると、好きではないが、これくらいなら珍重する向きもありそうである。

ぼうずコンニャクの日本の高級魚事典
イラスト図解 寿司ネタ1年生



