小田原魚市場、美しすぎるシイラの刺身
これ以上おいしいものはない、シイラの刺身

前回の東京都知事選を見てもわかるように世の中、どんなにいかがわしいこと、ハレンチなことをやっても許されると思っている、恥を知らない人が多すぎる。
やたらに「毒」を使い人の注目を誘う人間もそんな恥を知らぬ人である。
シイラが「毒魚」だといった不気味な人間がいる。
シイラはサバ類と同様に人間の体にとって重要な必須アミノ酸、ヒスチジンをたくさん持っているだけだ。
流通が発達していなかった昔は鮮度が落ちやすかった。
当然、ヒスチジンが変異してアレルギーなどを引きおこすヒスタミンに変わりやすかった時代がある。
当時はアレルギーと起こした人もいるだろうし、また今でも人的な間違いで起こることもある。
このようなことはサバ類同様、今の普通の流通上ではありえないことだ。
「毒」など強いインパクトのある言葉を目立ちたいだけで使うハレンチな人間たち。これを「鬼」と定義づけたい。
平安時代には火付け盗賊が「鬼」だったが、今はこれに加えて、目立つことだけ考えて真実を曲げてしまう人間も「鬼」とすべきだ。
ということでシイラはとてもうまい魚であって、「毒魚」ではない。
小田原魚市場に揚がった雌のシイラなど、これ以上ない度管理がなされている。
色など生きているかのごとくである。
当然、刺身で楽しむ。
優しい顔の雌で、大きな卵巣を抱えていたが、まだまだ脂がある。
食感こそ強くないものの、しっとり滑らかな舌触りで、微かな酸味があるのがいい。
嫌みがないのでたっぷり食べてしまう。
今回はわさび醤油と辛子酢みそを用意した。
ともにおいしかったが、わさび醤油がよかった、かも。
酒は40年振りくらいに買った「雲海」の水割り。
「雲海」は宮崎市の焼酎だったんだな。