山口県仙崎、冬のイサキは?
だれもが夢中になるおいしさである

料理をしたら、基本的に撮影をする。
撮影終了で、醤油皿を置いた途端に半分が消えた。
たまたま居合わせた食べ手が興奮して大食いを始めたのだ。
仕事で来ているはずなのに、仕事を忘れている気がするが、ボクも一切れ食べて、その興奮するわけが、わかる。
突出して脂があるわけではない。
冬イサキで脂べっとり濃厚な個体がいるが、それと比べると脂は少なく、脂の口溶け感はない。
でも味がある。
イサキには回遊魚にはない磯魚の風味があるものだが、その独特の味が際立っている。
写真は3人前のつもりが、2人前以上を2、3分で食べてしまった若い衆に、びっくりする。
冬イサキの平均的な個体だが、魚を食べつけない若い衆を夢中にさせるほどの味だとも言えるだろう。
冬イサキは売れないものだが、この味を知らぬは損かも。