上越みやげは「ばい貝」という名のツバイ
コロコロ小さいけど、おいしさは大なのだ

新潟に行くと決めたとき、必ず買ってこようと思った水産物は、ツバイとハツメである。2種の共通点は安くておいしい、ことだ。しかも関東にはめったに来ない。
ハツメはメバル科の魚で、日本海では当たり前だけど、めったに関東には来ない。
ツバイはエゾバイ科(知らなくても大丈夫)の小型の巻き貝である。関東で「ばいがい」は標準和名のバイのことだが、新潟県など日本海側ではツバイである。
残念ながら新潟県新潟市漁協にはハツメもツバイもあったが、ハツメは上越市では見つからなかった。
くどいようだが、「ばい」は漢字にすると「貝(蛽)」で、巻き貝の代表的なものを指す。日本海を代表する巻き貝という意味でもある。
底曳き網やカゴ漁で揚がるものだが、地元であまりにも人気があるので、関東まで届かない。地元止まりの貝だと思っている。
ついでに煮るタイプの巻き貝でもっとも味のいいもののひとつである。
今回は新潟県上越市のナルスというスーパーで買ったもので、1個5グラムで小振りである。いつも1パックだと足りないので、ナルス2店舗で1パックずつ2パック買ってきた。
産地は同市の名立漁港である。上越市から糸魚川市にかけて名立、筒石、能生、浦本、糸魚川、親不知と魅力的な漁港が続く。
下ごしらえはザルなどに入れ、ざくざくと洗う。
泥などをかんでいるためだが、今回のものはとてもきれいだった。
水をきり、鍋に塩・水を入れ、ツバイも入れ火をつけて5分ゆでる。
そのまま鍋止めする。
冷めたらできあがりだ。