外套長(胴体の部分)10cm前後になる。外套膜は円錐状で、後方は色素が少なく透明。外套膜腹面に8列の発光器の縦筋がある。頭部腹面の発光器は5列の縦筋をなす。鰭幅・長さとも外套膜の70%前後。腕には21-27個の鈎(かぎ)がある。
ホタルイカモドキの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)






-
珍魚度・珍しさ
★★★
がんばって探せば手に入る魚貝の物知り度
★★★★★
知っていたら学者級食べ物としての重要度
★
食用として認知されていない味の評価度
★★★★
非常に美味
分類
軟体動物門頭足綱鞘形亜綱十脚形上目ツツイカ目開眼亜目ホタルイカモドキ科ホタルイカモドキ属外国名
学名
Enoploteuthis chunii (Ishikawa.1914)漢字・学名由来
漢字 蛍烏賊擬 Standard Japanese name / Hotaruikamodoki
由来・語源 「蛍烏賊」は昆虫の蛍(ホタル)のように発光器を持っているため。「擬」は一般的に食用になっているホタルイカに似て、別種であるため。石川千代松
Ishikawa(万延元年〜昭和10年 1860年1月30日〜1935年) 東京市(東京都)生まれ。動物学・進化論。琵琶湖のコアユを河川放流する道を切り開いた。地方名・市場名 ?
生息域
海水生。
日本近海。ホタルイカよりもやや南に棲息。本州などではホタルイカと生息域が重なる。生態
ホタルイカの仲間はルシフェリンという発光物質とルシフェラーゼという発酵促進物質を持っており、これが混合することで、ルシフェリン-ルシフェラーゼ反応が起こり発酵する。
産卵期は8月、9月前後ではないか。基本情報
ホタルイカモドキはホタルイカと生息域が重なり、やや南に生息域をもつ。
ホタルイカよりも大型で体色が濃い。腕に鈎があるのも特徴である。
定置網やホタルイカ漁などに混ざってとれるもので、ほとんど利用されていない。
とてもおいしいイカである。
珍しさ度 珍しいイカではないが、流通しないので漁の水揚げなどを見て探すしかない。水産基本情報
市場での評価/流通しない。
漁法/底曳き網、定置網
産地/選び方
外套膜などに針のあるもの。味わい
旬は不明。
8月には抱卵している個体がいる。外套膜はしっかりしているが柔らかい。腕には鈎があるものの、そんなに強くはない。熱を通すと縮む。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
ホタルイカモドキの料理・レシピ・食べ方/煮る(塩ゆで、煮つけ)、生食(刺身)クリックで閉じます
ホタルイカモドキの塩ゆで もっとも基本的な料理法だと考えている。ゆでても硬くならず、イカの風味があり、身にうま味と甘味がある。腕に鈎があるがそんなに気にならない。むしろいい歯触りを生む。真子、内臓は非常にうまい。
流水などでていねいに洗う。やや強めの沸騰した塩水で様子を見ながらゆでる。
好んで食べる地域・名物料理
ー加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
協力/鳥取県網代港での皆さん、『浜勝商店』の十九百(つづお)さんに感謝します
『ホタルイカの素顔』(奥谷喬司 東海大学出版局 2000)、『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)、『世界イカ類図鑑2005』(全国いか加工業協同組合)