ビワコオオナマズ

Scientific Name / Silurus biwaensis (Tomoda)

ビワコオオナマズの形態写真

体長120センチ前後になる。細長く頭部が小さい一般的なナマズ形。上あごよりも下あごの方が前に出る。尻鰭は上葉が長い。鬚は下あごと上あごに一対ずつあり、下あごの方は短く細い。

    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★
      美味

    分類

    顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱ニシン・骨鰾下区骨鰾上目骨鰾系ナマズ目ナマズ科ナマズ属

    外国名

    学名

    Silurus biwaensis (Tomoda)

    漢字・学名由来

    漢字 琵琶湖大鯰
    由来・語源 琵琶湖でとれる大きなナマズの意味。
    ナマズは「なま」は滑らかなという意味。「づ(ず)」は魚名語尾。

    地方名・市場名

    生息域

    淡水魚。琵琶湖特産種。淀川水系でも見られることがある。

    生態

    産卵期は6月〜7月。
    大雨で琵琶湖が増水したときに、岸辺で産卵する。
    雌が雄よりも大きい。
    夜行性でフナ、ビワマス、アユなどを捕食する肉食魚。

    基本情報

    淡水魚ではもっとも大きくなる魚のひとつ。
    琵琶湖周辺でのみ利用されている。
    食用としてはあまり価値の高いものではない。

    水産基本情報

    市場での評価 琵琶湖周辺でのみ流通する。比較的安い。
    漁法 刺し網、えり
    産地 滋賀県

    選び方

    原則として生きているもの。触って膨らみのある肉付きのいいもの。

    味わい

    旬は寒い時期から春(?)。
    鱗はなく大量の粘液に覆われる。
    白身でやや泥臭い。熱を通すと締まる。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    ビワコオオナマズの料理・レシピ・食べ方/煮る(煮つけ、じゅんじゅん/すき焼き)、みそ汁(みそ煮込み汁)、上げる(たたき揚げ、フライ)、ソテー(ムニエル)

    ビワコオオナマズのじゅんじゅん 滋賀県ではすき焼きのことを「じゅんじゅん」という。鶏や牛などの一般的なものもあるが、ウナギ、イサザ、ナマズなどでも作る。ゴボウをたっぷりと用意し、甘辛く濃厚に仕立てて美味。ここでも山椒を用意したい。

    ビワコオオナマズの煮つけ岩子大ナマズの煮つけ(すっぽん煮) たっぷり酒を使った「すっぽん煮」にする。比較的甘辛く濃厚に仕立てる。肝臓、胃袋、肝膵臓などはらわたがうまい。山椒、ショウガを効かせるのがコツ。
    ビワコオオナマズのみそ汁ビワコオオナマズのみそ汁 鯉こくの作り方と同様のもの。粗などの湯引きし、滑りを取り、酒と水で煮て、みそを溶き、また長時間煮る。汁はナマズから出たエキスでとろっとし、濃厚な旨みがある。微かに泥臭みを感じるので山椒をふるといい。
    ビワコオオナマズのフライビワコオオナマズのフライ 白身ではあるが微かに泥臭みがある。コショウを利かせる、カレー風味をつけると万人向け。
    ビワコオオナマズのムニエルビワコオオナマズのムニエル 小麦粉をつけてたっぷりの油でソテー。焦がしバターをかける。バターの風味が泥臭みを消してくれる。

    好んで食べる地域・名物料理

    滋賀県琵琶湖周辺。

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    協力/魚善(滋賀県近江八幡市安土町豊浦 ■http://www.uozen.co.jp/)
    『日本の淡水魚』(川那部浩哉、水野信彦 編・監修 山と渓谷社)、『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂)
  • 主食材として「ビワコオオナマズ」を使用したレシピ一覧

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