キツネカスベ

Scientific Name / Dipturus macrocauda (Ishiyama, 1955)

キツネカスベの形態写真

1.3m TL 前後になる。吻は尖ってキツネを思わせる。吻の軟骨は硬く折り曲げられない。体に斑紋がない。尾背面の棘は雄1列、雌3列から5列。尾は長く中央部分がやや太くなる。第2背鰭の後方の長さは第2背鰭基底長の80%以下。[愛知県蒲郡産 雄1.05cm・6kg]
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1.3m TL 前後になる。吻は尖ってキツネを思わせる。吻の軟骨は硬く折り曲げられない。体に斑紋がない。尾背面の棘は雄1列、雌3列から5列。尾は長く中央部分がやや太くなる。第2背鰭の後方の長さは第2背鰭基底長の80%以下。[愛知県蒲郡産 雄1.05cm・6kg]1.3m TL 前後になる。吻は尖ってキツネを思わせる。吻の軟骨は硬く折り曲げられない。体に斑紋がない。尾背面の棘は雄1列、雌3列から5列。尾は長く中央部分がやや太くなる。第2背鰭の後方の長さは第2背鰭基底長の80%以下。[愛知県蒲郡産 雄1.05cm・6kg]尾背面の棘は雄1列、雌3列から5列。尾は長く中央部分がやや太くなる。第2背鰭の後方の長さは第2背鰭基底長の80%以下。吻は尖ってキツネを思わせる。吻の軟骨は硬く折り曲げられない。体に斑紋がない。
    • 珍魚度・珍しさ

      ★★★
      がんばって探せば手に入る
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    顎口上綱軟骨魚綱板鰓亜綱エイ区エイ上目ガンギエイ目ガンギエイ科ガンギエイ属

    外国名

    学名

    Dipturus macrocauda (Ishiyama, 1955)

    漢字・学名由来

    漢字/狐糟倍 Standard Japanese name / Kitunekasube
    由来・語源/狐のように吻が尖っていることから。石山礼蔵の記載で命名だと思われる。「糟倍」は田中茂穂の当て字。
    〈ガンギエイ科ガンギエイ属 〔宮崎県から銚子付近までの深海〕 キツネカスベ Raja macrocauda ISHIYAMA〉。『魚類の形態と検索』(松原喜代松 岩崎書店 1955)
    Ishiyama
    石山禮蔵(石山礼蔵)。1912-2008年。魚類学者。ガンギエイ科の分類などで有名。東京水産大学教授など。日本板鰓類研究会会長でもあった。

    地方名・市場名

    スブタ
    場所静岡県浜松市 参考かき豊商店 

    生息域

    海水魚。水深150m-850m。
    千葉県銚子〜宮崎県土々呂の太平洋沿岸、東シナ海大陸棚縁辺〜斜面。
    朝鮮半島南岸・東岸、台湾、中国東シナ海・南シナ海。

    生態

    基本情報

    銚子沖から宮崎県沖に生息する。国内から中国大陸に向かって生息域が広がっている。
    静岡県や愛知県の底曳き網で揚がり、利用もされている。静岡県では「すぶた」と呼ばれている。
    基本的に煮つけ用だが、とてもおいしい魚である。
    珍魚度 ぎりぎり珍魚かも知れないが食用となっているので、がんばって探せば手に入る。

    水産基本情報

    市場での評価/底曳き網の産地など狭い地域で流通している可能性がある。安い。
    漁法/底曳き網
    産地/愛知県、静岡県

    選び方

    表面のぬめりが少ないもの。触って張りのあるもの。

    味わい

    旬は不明。
    鱗はなく表面に黒い色素を含んだぬめりがある。骨は柔らかい。
    非常に水分の多い身だけど臭味などはない。
    あまり多様な料理には使えないが、煮つけなどにすると非常においしい。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    キツネカスベの料理・レシピ・食べ方/煮る(煮つけ、みそ煮)、揚げる(唐揚げ)

    キツネカスベの煮つけ(鰭) もっとも使いやすいのが鰭である。今回は皮ごと煮つける。体幹部分と比べると身がしっかりしていて、軟骨がこりこりと心地よい。味や食感に変化があって面白い。醤油味との相性もとてもいい。ご飯に合う。
    煮凝りは出来るがあまり強く固まらなかった。
    表面のぬめりをこそげ落として。鰭に近い部分を食べやすい大きさに切る。湯通しして冷水に落とし、表面のぬめりや汚れを流す。これを酒・砂糖・醤油・水でこってり甘辛く煮つける。

    キツネカスベの煮つけ 吻と頭部など軟骨のある部分のにつけなので、皮が多い。皮はとろっと柔らかくゼラチン質でうま味がある。骨に着いた身にも味がある。この柔らかさがおいしさに繋がっていると思う。
    表面のぬめりをこそげ落とす。頭部などを中心に適当に切る。湯通しして冷水に落とし、表面のぬめりを流す。水分をきり、酒・砂糖・醤油・水で煮る。
    キツネカスベのみそ煮 鰭の先に近い部分なので軟骨がこりこりして心地よい。みそでとろっと柔らかくなった身と、こりこりする軟骨の対比が面白い。ご飯に合う。
    表面のぬめりをこそげ落として適当に切る。鰭の先部分を食べやすい大きさに切り、湯通しする。冷水に落として表面のぬめりをとり、水と酒で煮て、白みそ・信州みそを合わせたものを加え、みりんを加えて煮る。
    キツネカスベの唐揚げ 鰭と胴の間の部分なので、やや硬い軟骨周りの身が主である。骨つきの唐揚げといったところだ。表面は香ばしく中は水分が多いのでとろりとしてうま味がある。
    表面のぬめりをていねいにこそげ落とす。適当に切り、水分をよくきり、片栗粉をまぶしてじっくりと揚げる。仕上げに高温で揚げる。
    キツネカスベの鰭干もの ガンギエイ科の中でも水分が多いので、出来上がるまで時間がかかった。塩はほとんど使わなかったのに、身の塩気でちょうどいい味であった。塩気と思えるものはうま味でもある。軟骨のこりっとした食感とともにとても味わい深い。
    鰭のを切り取り、皮を剥く。水分を拭き取り、立て塩に5分つける。ふたたび水分を切り、3日間風通しのいい場所で干す。
    キツネカスベのムニエル 鰭際の香ばしさがとても魅力的。かりっとして香ばしく、しかもほどよく咀嚼できる。じわりと味が浮かんでくる。厚みのある部分は上品な白身で。嫌みがない。バターとの相性がいい。
    鰭を切り取り、皮を剥く、表面の水分を取る。塩コショウし小麦粉をまぶしじっくり多めの油でソテー。最後に中火にして香ばしく仕上げ、取り出す。フライパンにバターを加え、少し焦がしレモンをしぼりソースに。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    協力/株式会社三忠(愛知県蒲郡市)、星野健一郎さん(株式会社フーディソン)
    『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 2013年02月26日)
  • 主食材として「キツネカスベ」を使用したレシピ一覧

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