キビレミシマ

Scientific Name / Uranoscopus oligolepis Bleeker 1879

キビレミシマの形態写真

SL 25cm前後になる。背鰭は2基、頭部背側後端(擬鎖骨棘)に強い棘がある。体に虫食いを思わせる文様がある。前鰓蓋骨下縁の棘は弱く4本以上。両眼の間のくぼみは、両眼後縁に達する。唇周辺に小さな皮弁がある。
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SL 25cm前後になる。背鰭は2基、頭部背側後端(擬鎖骨棘)に強い棘がある。体に虫食いを思わせる文様がある。前鰓蓋骨下縁の棘は弱く4本以上。両眼の間のくぼみは、両眼後縁に達する。唇周辺に小さな皮弁がある。頭部は左右に大きく、両眼の間も広い。両眼の間のくぼみは、両眼後縁に達する。唇周辺に小さな皮弁がある。[写真左はミシマオコゼで皮弁がない、右はキビレミシマで皮弁がある]前鰓蓋骨下縁を触ると棘は、でこぼこした感じでミシマオコゼのように棘らしくない。念入りに触ると棘は4本以上。
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★
      美味

    分類

    硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目ワニギス亜目ミシマオコゼ科ミシマオコゼ属

    外国名

    学名

    Uranoscopus oligolepis Bleeker 1879

    漢字・学名由来

    漢字/黄鰭三島、黄鰭沼島
    由来・語源/ミシマオコゼと違い胸鰭・尾鰭などが黄色いため。

    地方名・市場名

    生息域

    海水魚。水深35-120m。
    千葉県銚子市〜九州南岸の大平洋沿岸、青森県〜九州西岸の日本海・東シナ海沿岸、東シナ海北部。
    朝鮮半島南岸、黄海南部、台湾、中国東シナ海・南シナ海沿岸。

    生態

    基本情報

    ミシマオコゼ科のミシマオコゼなどと混ざってとれているようだ。形態的にミシマオコゼに似ているので一般的に区別されている可能性はないと思う。長崎以外では荷(入荷してきたミシマオコゼ)を調べても見つからない。ミシマオコゼと比べると個体数が少ないようで、ある意味珍魚といっていい。
    ミシマオコゼ科の特徴が食感の落ちるのが早いこと。本種も同様。上品な白身ながら歩留まりが極端に悪く、商業的には刺身などにはあまり向かないためか値段は安い。

    水産基本情報

    市場での評価/ミシマオコゼと区別されている可能性はない。同じ評価で安い。
    漁法/底曳き網、釣り
    産地/長崎県

    選び方

    触って張りのあるもので、模様などが鮮やかなもの。

    味わい

    旬は不明。
    鱗は細かく、取りやすいが、また残りやすい。皮は厚みがあり強い。骨は頭部と中骨だけが硬い。
    透明感のある白身だが、血合いは黒くなりがち。熱を通しても硬く締まらない。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    キビレミシマの料理法・調理法・食べ方/煮る(煮つけ)、汁(みそ汁) 注/2個体しか料理をしていない
    キビレミシマの煮つけ 底曳き網ものだったので生食は味見だけ。あえていうとうま味が薄かったし、食感も悪い。これを煮つけにする。適当に切り、湯通しして冷水に落としてぬめりや残った鱗などを流す。これを酒・砂糖・しょうゆ・水で煮る。煮汁を先ず合わせて切り身を入れて置いてから火をつけてもいいし。ひたひたの水に切り身を入れて沸騰してきたらあくを引き、酒→砂糖→しょうゆ(2回に分ける)と加えてもいい。身が硬く締まらず甘味があってとても美味。

    キビレミシマのみそ汁 あらを集める、もしくは水洗いしてぶつ切りにしておく。これを湯通しして冷水に落として残ったぬめりや鱗を流す。水から煮出してみそをとく。面倒でなければ昆布だしを使ってもいいがあまり意味がない。実に味わい深いだしがでておいしい。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    協力/石田拓治さん(印束商店 長崎県長崎市)
    『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 20130226)、『日本産魚類全種の学名 語源と解説』(中坊徹次・平嶋義宏 東海大学出版部 2015)
  • 主食材として「キビレミシマ」を使用したレシピ一覧

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