ウマスギ! 山口県萩の瀬つきのあじ
1尾しかないので半身を刺身、半身をフライに
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昨年のお盆前以来の山口県、「瀬つきのあじ」が来ていた。
山口県日本海側、長門・萩の中型船による巻き網でとったもので、脂質も10%以上という規定がある。
ブランド化のよいところは漁業者だけではなく、出荷体制がブランド化以前よりもよくなることである。
6月22日、舵丸水産にたどり着いたとき、すでに残り少なくなっていた。
「兵どもが夢の跡」とはこのような惨状をいうのだろう、いいものから持っていくのは人の情というもので、残り物に福はなしだ。
それでも1尾だけ選んで持ち帰った。
山口県にとって理想的な値だったといっておきたい。
ちなみに残りは少し値を下げて売られていくか、開きにするなどの処理がなされる。
魚屋でひらいたものや、水洗いしたものを見つけたら、非常にラッキーだと思うべし。
念のために、漁師さんと話をすると、仲卸で1㎏1000円だったら5㎏で5000円なんて話になる。例えば仕入れ値半分の500円(せいぜい7割くらい)だとして2500円はボロ儲けだろう、という。
実は全部売り切ることはまずなく、ときにまったく売れないこともある。
水産物はリスクの塊だというと、漁師は不機嫌になる。
「瀬つきアジ」は売れ残るリスクが低いのは仲卸(魚屋)にとってもありがたいはずだ。
消費者はこのような魚屋の機微を知ると、生活にプラスになる。
ボクが食べたかったのは「アジフライ」だけど、念のために昼ご飯に刺身を作る。
味見のつもりの刺身だったけど、実にウマスギ、踊り出したくなる味だった。
クロマグロの大トロは口溶け感があって、甘く、口の中が濃厚な何かに満たされる。
脂ののったマアジも口溶け感があって甘く感じるが、それ以上にアジ科特有の強いうま味が、甘味と口の中で徒競走をするがごとくだ。
思わず、酒が欲しくなったが、ご飯、ご飯で、イケないことに一合飯となりにける。
本当に食べたかったアジフライは刺身の感動が消滅する味だった
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さて、マアジは「アジフライ」がいい。
最近、いいマアジを買うとき、刺身ではなく「アジフライ」にしたくて買う。
パン粉の香ばしさの内側に反液化した身があり、香ばしくて豊潤、という相反するものが口の中で同居する。
身の層と層の間に液化した脂が見える
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今回はレモンバジルを細かく切り、身にまとわせて揚げたが、これが結構いい香りがして、余計にうまい。
どことなく世間をはばかる味というか、いけないものを食べている気がしてくる。
早く早く、サッポロの黒ラベルで口の中を洗わなきゃならぬ。

ぼうずコンニャクの日本の高級魚事典
イラスト図解 寿司ネタ1年生



