酒の肴は磯つぶの醤油煮
おいしいものがいい酒の肴とは限らない
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突き出しに煮た巻き貝は、とても一般的である。
でも煮た巻き貝で夜酒を飲むことはめったにない。
その日、深夜とまでは言えない、夜にほっと一息、酒を飲みたいけど、少しだけ何か、というときの何かがなかった。
そこで「磯つぶ(エゾバイ)」の醤油煮、「煮つぶ」を肴とする。
酒が主役に飲むのが夜酒だと思っているので、肴はさほど存在感を感じないものの方がいい。
この場合の存在感は味だけではなく、ボリューム、歯ごたえも含んでいる。
「煮つぶ」は存在感が強すぎる。
しかもいちいちわずらわしいので酒に集中できない。
失敗とまでは言えないが、突き出し(お通し)ならいいが、夜酒には向かないな、と思う。
それでも「磯つぶ」の醤油煮は身(足)が柔らかく。
わたには甘味がある。
この、わたの甘味を伴う、ほくほくした感じがいい。
次回は酒の初手に食べよう。
酒と合わせるちょっとした「食べもの」の、ちょっとしたことに思い巡らせながら、新潟県佐渡の酒、「北雪」を5勺だけ。
今や小型の巻き貝でもっとも安定入荷しているエゾバイ
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台風一過で、八王子卸売協同組合、舵丸水産だけではなく関東の市場にはおしなべて魚がない状態が続いている。
このようなときこそ関東の市場の基本的な魚貝類(水産生物)を買う。
北海道白糠から来た「磯つぶ(エゾバイ)」である。
エゾバイ科エゾバイ属と上位階級の和名にもなっているので、ある意味食用となる種が非常に多いエゾバイ科の代表とも言える。
古く煮物用の巻き貝の代表は北海道南部から九州までの浅場にいる標準和名のバイだった。
これが有機スズによるバイの減少もあって、北海道が産地のエゾバイ科の「磯つぶ(エゾバイ)」、日本海西部の「白ばい(エッチュウバイ)」などにとって代わられている。
さて、四十ある「磯つぶ(エゾバイ)」だが、これほど料理しやすい巻き貝はない。
鍋に水に酒・醤油・みりんを入れ、冷たい内に洗った「磯つぶ」を入れて、沸騰したら中火にして5〜8分たく。
■舵丸水産は、一般客に優しいので、ぜひ近くにお住まいの方は一度お寄り頂きたい。

ぼうずコンニャクの日本の高級魚事典
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