202508/10掲載

安楽島のサザエでさんで飯

さんで飯は海の味、海の香り


三重県鳥羽市安楽島、出間リカさんに送って頂いた貝類の中に「さんで(サザエ)」がたっぷり入っていた。
荷物のふたを開けた途端に海の匂いがした。
海の匂いというと「さんで飯(サザエ飯)」だろう、と素直にサザエの炊き込みご飯を作る。
炊き込みご飯は炊き上がりがご馳走だが、予想通りにふたを取った途端に海の匂いがした。
予想通りにうれしくてふわふわした。

サザエは硬くない。
たまには大人味にしたくて、生殖巣と少しだけの肝膵臓を投入してみたが、微かに苦みがある程度で子供味が好きなボクにもイケル。
けだしサザエとは海のうま味と香りそのもので、醤油との相性が抜群にいい。
朝昼晩と1日で2合を食べきった、ほどにおいしい。

さざえめし 青空真下の 海女のたなごころ

遠き鳥羽、安楽島からやってきた


サザエは北海道西岸から九州、千葉県から九州までの浅い岩礁域に生息している。
古代から食用になっており、奈良・平安時代には塩辛、干したものなどが都に送られていた。
国内でもっとも馴染み深い巻き貝である。

醤油に漬け込んでから炊き込む


サザエは剥き身にして流水でよく洗う。
足は適当に切り、くるくる巻いた生殖巣と苦みのあるワタは適当に残す。
これを生醤油に一日漬け込む。
炊飯の用意をした釜につけ込んだ醤油ごと入れて、しょうがのせん切り、少量の酒を加えて炊飯する。

ふたを、取った瞬間のうれしさよ


炊き上がったら三つ葉の茎(たまたまあったので)を混ぜ込み、茶碗によそい、青ねぎを散らす。
柚子果汁をちょんちょんと振る。
三重県鳥羽市安楽島、出間リカさんと安楽島新鮮組のみなさんに感謝!

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サザエのサムネイル写真
サザエSpiny top-shell海水生。浅い岩礁域。北海道南部西岸〜九州西岸・南岸の日本海・東シナ海、千葉県〜九州南岸の太平洋側、瀬戸内海。朝鮮半島・・・・
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