郷土料理

ムニエルはフランスの塩焼き、ツキノワメイチダイ

ムニエルは、この国の塩焼きに当たる


長崎県長崎市、魚喰民族 石田拓治さんに送って頂いた新種記載ほやほやのツキノワメイチダイではいろんな料理を作った。
その中にムニエルがある。
魚料理の基本にソテーがあるが、和食の塩焼きに対してフレンチなどではムニエルがそれにあたると思う。
塩コショウして小麦粉をまぶしてソテーすると、バターを使わず、どんなソースにしても、どんな油を使ってもムニエルと考えたい。
要するに魚でも貝でもイカでも、エビだってムニエルになる。
魚介類をよく食べる、この国でムニエルはもっと食べられてもいい、という話でもある。

メイチダイ類(メイチダイ、サザナミダイ、シロダイ、本種などメイチダイ属)はソテーしてもとてもうまい。
もちろん臭味が出やすい魚なので、ていねいに水揚げしたものに限るが、ムニエルにするとトップクラスだと思っている。
三枚に下ろし、腹骨と血合い骨を取る。
塩コショウして小麦粉をつけて多めの油でソテーする。
片身を取り出して皿に移して、バターを加えて泡立て少し煮つめソースにする。

皮をいかにぱりっと香ばしくソテーするかが味の分かれ目


皮側から弱火でじっくりソテーすると皮がぱりっと香ばしくなる。
皮8分、身2分くらいでいい。
こうするとナイフとフォークではなく、スプーンで食べられる。
つけ合わせの野菜やバターと一緒にすくって食べるとやたらにうまい。
醤油をたらすとご飯に合うし、もちろんパンにも合う。
韓国のようにごま油でソテーしてもうまい。

ムニエルにしておいしいのはツキノワメイチダイだけじゃない


ちなみにツキノワメイチダイは現在のところ珍魚なので、もし手に入れられたらラッキーだと思う。
当然、ムニエルはいろんな魚介類で作れて、どんな魚介類で作ってもおいしい。


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