長崎県小長井町産マガキの「華漣」がいい!

 殻つきの活のマガキ選びは難しい。味の良し悪しは、正直な話、食べてみないとわからないと思う。それでも見た目で選ばざるおえないわけで、そのようなときは小振りで、殻がふくらんでいるものを選ぶ。

マガキ「華漣」 こんな条件を満たすものを市場で見つけたら、必ず買うのが私流。今回の「華漣」は小振りでよくふくらんでいることなどから、これは「買い」だろうと、迷わず手が伸びた。そして大当たりだった。

 この見事なプロポーションを作り出すためには、よい種苗を使っていることや、垂下式(繋いで吊しておく)ではなくネット養殖であることなどが最大の要因だろう。ただ、それだけではうまいマガキは作れない。たぶん養殖海域である有明海北部が素晴らしいのだ

マガキ「華漣」 このところシャブリに凝っているので冷やしたワイングラスにそそぎ、一個ずつ剥きながら食らう。噛みしめたときの弾力が心地よく、適度な渋みが、これまた好ましい。後味も実にいい。シャブリは生ガキにも合うのだとわかったのも今回の大収穫。
 ひとりっきりの春の宵に、ひとりシャブリでマガキを食らう。これぞ孤立無援で暮らす特権の一つだと思う。

 定価1個300円近くになる高級マガキだが、この味なら安いと思う。

 蛇足だがなぜ「華漣」なのだろう。読みは「かれん」だとして「可憐な姿」なんだろうか? 「当てた漢字」は考えすぎの感があるが「音(読み)」はよいと思うな。


『市場寿司 たか』はいたって普通の寿司屋である。ただ違っているのはいかに儲けるかではなく、「店主もほどよく、客もほどよく」というとわけがわからなくなりそうだが、これが一つの目標だろう。一度に店主が相手するのは7人ほど、また決して高価すぎるネタを使わない。ときには手間も仕入れ値段も惜しみ、それがお客にプラスになるようにしている。それでも一人っきりで切り盛りする店であるから、疲れ果ててしまうこともある。とくに土曜日など八王子綜合卸売センターという市場に来るのではなく『市場寿司 たか』をめざして来る人が店の前で並んでいるのだ。「寿司屋としては、もっとゆったり食べて欲しいな」と、たかさんは呟く。ゆっくりときに季節のネタなどを楽しむなら平時の午後がいいし、また朝も早くならベストである。準備中の8時半から11時に仕込んでいるのは穴子。開いて塩でぬめりをとり、水洗い、さっと茹でて、ゆで汁を半分捨てる。後は少しずつ調味料酒を加えて煮上げていくのだ。

●東京都八王子市北野八王子 綜合卸売センター内 「市場寿司 たか」
http://www.zukan-bouz.com/zkan/zkan/rink/gest.html




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