時季のミノカサゴの刺身はすごいかも

アタリのミノカサゴの刺身がこんなにうまいなんて


ミノカサゴの仲間であるフサカサゴ科を含むカサゴ亜目の旬はとてもわかりにくい。
ただミノカサゴは海水温の下がる10月になると見た目的にも精彩を欠く。
釣りをやっていたときにも、シロギス釣りの最盛期にくるミノカサゴはとてもうまかったものだ。
卵生なので産卵前の4月くらいから8月いっぱいがいいと思っている。
珍しいものではないが、流通量は少ないのでなかなかいちばんいい時季がわからないでいる。

ただ6月初旬のミノカサゴは抜群においしかった。
小田原の目利きが買い気を見せているわけは触っただけでわかった。
三枚に下ろすと身が盛り上がってくる。
刺身に引くのが楽しい。

皮なし刺身がこんなにうまいとは思わなかった。
脂はあるのかないのか、明確にはわからないけど、味にこくがある。
口の中で、おいしい時間が長い。
野締めなので望めないはずなのに食感が心地よい。

皮に湯をかけた皮霜造りは痩せた晩秋の個体で造っても、それなりにうまいが、今回時季の個体で造ったものは別格のおいしさである。
皮下に層があるのが感じられる。
皮にうま味があるのだけど、脂と混ざるのである。

しみじみ味わっている内に、久しぶりに「高清水」正一合をこえてしまう。

片側がすれていても、味は完璧なミノカサゴ


5月9日の神奈川県小田原魚市場、二宮定置でスレたミノカサゴをいただいてきた。毎度申し訳なし。

帰宅後、水洗いして、夜、皮霜造りと刺身を作る。
皮霜造りは三枚に下ろし、腹骨・血合い骨を取り、皮に湯をかけて氷水に落とす。
水分をよく切り、切りつける。
肝と胃袋はゆでて氷水に落とし、胃袋はぬめりを取る。
食べやすい大きさに切る。


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