小さなだるまさんのようなハシキン子の唐揚げ
ポテトチップスの半分くらいの大きさしかない

神奈川県二宮定置だけの現象だろうか、春から初夏にハシキンメの若い衆と、赤ちゃんがとれる。
なぜ二宮沖だけ、とれるんだろう?
真鶴町福浦でも小田原市江ノ浦でもとれていないと思う。
頭ばっかり大きくて、まるで漫画のキャラクターのようだし、だるまさんのようでもある。
大きくなるに従い、深場に移動する。
親は正真正銘の深海魚だ。
わたを出し、片栗粉をまぶして二度揚げすると、ポテトチップスよりも小さく、形はポテトチップスを食べた後の袋の中に残ったポテトチップスみたいだ。
口に5、6尾放り込むと、軽い、やたらに軽い食感でしゃわしゃわする。
香ばしいし、しっかり魚の風味がするし。
問題はどこかしら儚い味であることだろう。
50尾以上揚げて、皿に盛っては食べて、盛っては食べるが、食べた気がしない。
ものすごくおいしいのもあって、なくなるその瞬間に涙がこぼれてきた。
ウマスギだ、けどハシキンメの赤ちゃんは小さすぎる。
でもウマスギだ。
できれば1人前100尾くらいにすべきだった。
小さい時は銀色、だんだん赤くなる

5月9日の神奈川県小田原魚市場、二宮定置で一生懸命、ハシキンメの赤ん坊をかき集めてきた。
ほとんどが1g弱で、2g以上も少しだけ混ざっている。
ボクが拾わない限り、間違いなくダンベ行きで、未利用魚となる。