クロダイのポルトガル風

出来上がりはぐちゃぐちゃしているけど、おいしいよ


ポルトガル風としたが、これはボクがポルトガル料理店で食べた料理にヒントを得て作っているだけで、本当にポルトガルで作られているものではない。
大量の野菜にクロダイの身が混在しているもので、これを取りもっているのはオリーブオイル(サラダ油でも結構)とにんにくである。
テーブルでオイルをかけ回し、混ぜて塩胡椒で味つけするというもので、一般家庭でやると華やかだし、盛り上がると思う。
ウルトラC級に簡単で日常的な料理でもある。
一般家庭の料理はとにもかくにも簡単に。

白身魚というものは塩焼きにすると背の青い魚以上に臭味がある。
魚が好きすぎてこんなところがわからない人がいて困るが、これを大量のにんにくと胡椒で消し去ってしまう。
実に食べやすい上に大量に野菜が摂れる。
このおいしさの表現が難しい。
サラダにハムを入れるようにクロダイを入れる、という意味ではなく、野菜にクロダイの持つ味を加えるという感じだろう。
大量に作っても、あっと言う間に消え去ること請け合いである。
もちろん魚はなんでもいい。

最初の一歩は野菜を器に放り込むことから


クロダイはこれから不安定な時季を迎える。
産卵後の荒食いで、釣りの世界では面白いのかも知れない。
市場にやってくるクロダイは徐々に少なくなっている。
それでも買って食べてみないとダメなので、連続して買うと持て余す。

今回の個体は神奈川県横須賀東部のもの。
まずは半身に振り塩をする。
1時間以上寝かせて焼き始める。
その間に今回はジャガイモの素揚げを作り、西洋からし菜、金時草(水前寺菜・はんだま)、ルッコラなどを洗って水切りをしておく。
野菜は手でちぎり、ポテトは細かく切って散らしておく。
野菜はトマトでも、ブロッコリーでもなんでもかんでもいいので放り込むべし。
本当はナッツの方がいいがじゃがいもの方が安い。

油もにんにくもドバーッといこうぜ


野菜の上に塩焼きを乗せて、間髪を入れずににんにくいりのオリーブオイルをかけ回す。
あればレモンなどを搾る。

テーブルの上でぐちゃぐちゃとかき混ぜ、味つけして仕上げる


クロダイの身をほぐし、野菜と徹底的に混ぜ合わせる。
ここで味見。
塩胡椒で加減する。
市販のドレッシングを使ってもいいし、東南アジアの不思議なソースをかけてもいい。
シラチャーソースなどで辛い料理にしてもいいだろう。
なんでもかんでも限りなく勝手にやってくれといった料理だ。


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