じゃみはまぐりの醤油煮で二合半

夜酒なので、腑抜けのような身でも作れる肴をば


酒を飲みたい時もある。
酒が主役で肴は脇役ということもある。
そんなとき魚屋の店頭で「じゃみ(チョウセンハマグリの幼貝)」を一握り買って来る。

ど深夜にざざっと料理して、酒を用意して。
こんなざざっと料理が、デスクワークの末の夜酒にもっとも相応しい。
面白いもので酒蒸しにして、酒だけでの味つけですらチョウセンハマグリの身は甘味が強いが、醤油・みりんが加わるともっと甘味が増す。
わたの濃厚な味、足の食感がくるとたまらない。

箸もなにも使わないで、1個手に取っては貝殻ごとしゃぶり、酒で流す。
神奈川県の「松みどり」はとてもソフトな飲み口だけど、やけに合う。
疲れ果てた、末の夜酒に、二合半。

太平洋の波打ち際でとれるきれいな貝


八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産に「じゃみ」が来ていた。
茨城県神栖市から来たもので千葉県で揚がったもの。
「じゃみ」はチョウセンハマグリの小型で、「ぜんめ」とも言う。
千葉県九十九里から茨城県鹿島灘でまとまって揚がる。

少量の煮汁で貝を転がすように煮る


「じゃみ」はザルに入れて流水でざくざく洗う。
鍋に酒・みりん・醤油・水を入れ「じゃみ」を入れて、くるくる転がしながら火を通す。
貝殻が開いたものから器に移す。


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