釣ってはキハダ、味のヒラソウダ
触ると体温で溶ける脂、室温に滲む脂

最近、相模湾で盛んなキハダマグロ乗り合いは、釣っては非常に面白いしダイナミックである。でも、でも食い気の強い人は、「釣り味なんてどうでもいいので、ヒラソウダ」となるはずだ。
ヒラソウダは相模湾から外房にかけては今がまさに旬なのである。
ついでに言わせてもらうと、昔、9月、10月、11月の相模湾や外房でつれるのは「きめじ(キハダマグロの若い個体)」で成魚はいなかった。
親キハダは相模湾や東京湾口では新参ものなのだ。
ボクは相模湾や東京湾口で、昔々から口福をもたらしてくれているヒラソウダを応援したい。
さて、刺身に引くのが難しく感じるほど脂がのっていた。
筋繊維が少なく脂が多いので脆弱なのである。
切りつけたのを並べると表面が滲む。
室内温度18度なのに表面が溶ける。
口に入れるといきなり口溶け感を感じて甘いけど、決して重いわけではない。
これがヒラソウダのよさである。
ちなみにクロマグロの大トロを食べると、当分食いたくなくなるけど、ヒラソウダなら翌日も、となる。
ただでさえおいしいヒラソウダに火をつける

さて腹の部分は、皮も、切った面も全部あぶって切りつけた。
これはとやかく言わなくても、いい気がする。
あぶると皮下の脂が一瞬溶けて、すぐに固まりかける。
この瞬間を食べるわけなのでまずいわけがない。
半溶けの脂は文字に出来ないくらいにおいしい。
11月のヒラソウダを食べて、クマゴロウに言いたい。
本当は㎏1万出して買ってもよかったかも。