9月9日、もう「新」じゃない、コウイカ
まだまだコウイカとしてのおいしさは感じられぬ

八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産の店頭に、もうとても「新」のつかないコウイカが愛知県三河湾から来ていた。
これを見た途端、今年は新イカを食べないで終わるのだな、と思った。
別に新イカが好きなわけではないが、季節を感じられるものなので、一度くらいは食べて置きたかった。
仕方がないので、外套長9cm前後を3ばい買って帰ってきた。
帰宅するや間髪入れずに下処理をする。
外套膜をていねいにペーパータオルにくるんで深夜を待つ。
一日を3つに分けているので、ボクの深夜は丑三つ時である。
湯に1秒弱くぐらせ、氷水に取り、水分をきって切りつけただけだ。
まだまだコウイカらしい味がないものの、考えてみると5月の漁の最盛期以来食べていない。
印象に残らない平凡な味ながら、嫌みもない。
ゆっくり味わって食べないと、イカらしい味にも乏しい。
まあこれはこれで、9月のコウイカの味として記憶に止めておこう。
酒は新潟市西区内野町、「鶴の友 上白」が、やけにうまい、カネタタキの啼かない深夜なのであった。