35cm SL 前後になる。誘引突起のあるくぼみの後端は目の前縁を結ぶ線よりも後方にある。体背面中央部と背鰭軟条起部に明るい大きな斑紋がある。背鰭の前方にくぼみがある。誘引突起は細長くなく丸い。[写真40cm TL・1.767kg]
ホンフサアンコウの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
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魚貝の物知り度
★★★★★
知っていたら学者級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★
美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区正骨下区側棘上目アンコウ目フサアンコウ亜目フサアンコウ科フサアンコウ属外国名
学名
Chaunax fimbriatus Hilgendorf, 1879漢字・学名由来
漢字/本房鮟鱇
由来・語源/田中茂穂はフサアンコウとしている。『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1936、第二版1943)においてもフサアンコウ。『深海の魚族』(蒲原稔治 日本出版社 1950)にもフサアンコウ属は本種1種のみ。
1980年前後にフサアンコウ属が整理される。ミドリフサアンコウ、ハナグロフサアンコウ、そして本種の3種に分かれる。もっとも古く記載されていて国内でフサアンコウだったものに「本」をつけた。
英名の「Tassled coffinfish」は房のある棺桶魚。Hilgendorf
Franz Martin Hilgendorf(フランツ・ヒルゲンドルフ 1839-1904 ドイツ)。動物学者。お雇い外国人教師として来日。第一大学区医学校で日本で初めて博物学の講義を行う。魚類の採取を積極的に行い。魚河岸や江ノ島に通い。函館など日本各地を旅行した。地方名・市場名 ?
生息域
海水生。水深30-590m。
青森県三戸郡階上町大字道仏小舟渡、千葉県銚子〜土佐湾の太平洋沿岸。[長崎県五島列島・長崎市・鹿児島県甑島を結んだ線の中央のあたり]、東シナ海の大陸棚縁辺〜斜面、九州〜パラオ海嶺。
中国南シナ海沿岸、西沙諸島、大スンダ列島南岸、オーストラリア北西岸・東岸、サンゴ海。生態
ー基本情報
本州以南の深場の底曳き網、刺し網などでとれる。サアンコウ属ではもっとも古くから知られていたものの、個体数が少ないのか珍魚としてもいい。
一部の書籍に三河湾などでは練り製品に使われていたとあるが多分、ミドリフサアンコウととり違えている模様。水産基本情報
市場での評価/流通上見ていない。
漁法/刺し網、底曳き網
産地/千葉県、長崎県選び方
触って張りのあるもの。味わい
栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
ホンフサアンコウの料理法・レシピ・食べ方/煮る(煮つけ、鍋)、汁(潮汁)、揚げる(唐揚げ)、生食(湯引き)、焼く(幽庵焼き)クリックで閉じます
ホンフサアンコウの煮つけ 水洗いして頭部、腹側の身、肝、胃袋などを使った。適当に切り、湯通しして表面のぬめりを流す。水分をよくきり、酒・砂糖・醤油・水で甘辛く煮る。強めの味付けでも身の甘さが感じられて食感もいい。ご飯のおかずにもなる。とてもおいしい。
ホンフサアンコウの鍋(韓国風) 水洗いして適当に切り、湯通しする。冷水に落として表面のぬめりを流して、だし・酒・塩で煮ながら食べる。だしはていねいに煮干しでとったものがいい。韓国産のあまり辛くない唐辛子を好みで振るとおいしい。クリックで閉じます好んで食べる地域・名物料理
ー加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
協力/魚喰民族 石田拓治さん(長崎県長崎市)
『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 20130226)、『深海の魚族』(蒲原稔治 日本出版社 1950)