1m前後になる。葉は平面的で広く、中心に1本の葉脈がある。ワカメのように端が分かれない。
ヒロメの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
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物知り度
★★★★★
知っていたら学者級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★★
非常に美味
分類
植物界褐藻植物門褐藻綱コンブ目チガイソ科ワカメ属外国名
学名
Undaria undariodes (Yendo) Okamyura漢字・学名由来
漢字 比呂米、広布 Hirome
由来・語源 葉が広い海藻の意味。古文書で「ひろめ」は昆布類のこと。これを本種に使った理由は不明。岡村金太郎
岡村金太郎(Okamura, Kintarō 東京都生まれ 1867 慶応3年-1935 昭和10)。海藻学者。日本初の海藻学者で、海藻学の礎を築く。海藻学の基礎を築く。「日本海藻図説」、「日本海藻図譜」などの著書がある。地方名・市場名 ?
アントク
場所徳島県海部郡海陽町浅川、大分県津久見市 備考漢字「安徳布」。源平合戦、壇ノ浦の戦い(1185年)のときに入水した安徳天皇に因んでついた呼び名のひとつ。海藻は特定されていない。 参考徳島県立博物館研究報告 徳島県海部郡海陽町浅川の磯漁伝統(田邉悟)生息域
海水生。漸深帯の岩の上。
太平洋岸中部(千葉県)〜和歌山県、徳島県、大分県。生態
ー基本情報
ヒロメは千葉県から九州までの太平洋沿岸に生育している。大型の海藻で味はワカメに似て、厚みがあり柔らかい。
食用としていることを確認しているのは千葉県内房、三重県西部、和歌山県、徳島県、大分県など。
千葉県、三重県では生でも食べる他、乾燥させて周年販売されている。
味のよさから、近年、三重県長島や尾鷲栽培漁業センター、和歌山県田辺市などでは養殖が試みられている。
知名度が高いとは言えないものの、味は非常にいい。産地周辺でしか出回っていないが探してでも買う価値のある海藻である。水産基本情報
選び方
黒緑色で、その色合いの濃いもの。藻体のしっかり硬いもの。味わい
旬は生は冬から春。
干した物は周年。
非常にワカメに近い味わい。
ほどよい硬さで、旨みもある。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
ヒロメの料理法・調理法・レシピ/汁(みそ汁、すまし汁)、煮る(ゆでる、煮つけ)クリックで閉じます
ヒロメのしゃぶしゃぶ ここではカツオ節だしに酒・塩で味つけしたが、醤油をつかってもなんでもいい。韓国風に煮干しだしでもおいしい。ここではカツオ節出しに酒・塩で味つけし、ざっと水洗いして適当に切ったものを、好みの熱の通し方で食べる。
ヒロメの塩ゆで 生は湯通しして、細かくたたいて食べると実に味がいい。海藻の持つうま味が堪能でき、ご飯がすすむ。おかか(カツオ削り節)を乗せてもおいしい。ただしアカモクやワカメのメカブと比べると味は淡泊である。クリックで閉じますあんろくのみそ汁
ヒロメのみそ汁 今回は生を使ったが、乾燥品を使ってもいい。生は水洗いして、乾燥品は水で戻す。これをカツオ節だしで煮てみそを溶く。みそは控えめにするといい。みそではなく酒・塩で味つけしてもいい。クリックで閉じますヒロメのみそ汁
好んで食べる地域・名物料理
加工品・名産品
釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
養殖●千葉県、三重県、和歌山県などで養殖が試みられている。参考文献・協力
協力/岩田昭人さん(三重県尾鷲市)、菊地則雄さん(千葉県立中央博物館海の博物館)、高山さん(千葉県富浦町)、宍喰漁業協同組合(徳島県海部郡海陽町宍喰町)
『新日本海藻誌 日本産海藻総覧』(吉田忠生 内田老鶴圃 1998)、『標準原色図鑑 海藻』(千原光雄 保育社)